イギリスでは、毎年 11月5日 に花火大会が行われます。
ガイ・フォークス・ナイト(Guy Fawkes night)は、イギリスで 400 年以上も続く伝統的なお祭りで、国中で花火や焚き火が行われます。
これは、1605年に国会議事堂を国王ごと爆破しようとした事件を記念する日なのですが、「なぜ放火犯を記念?」「なんで花火大会?」…と、おそらく日本人の9割がよくわからない英国の行事でしょう!
この記事では、ガイ・フォークス・ナイトにまつわる、日本人が驚くトリビアを6選 紹介します。
「え?そうだったの!」という、世界の豆知識を知りたい方は、ぜひ読み進めてください。
記事を書いているのは、在英10年のアルノです。特に「アノニマス」とガイフォークスの関係は面白い!
400年前の国会議事堂の爆破テロ未遂がきっかけ
日本人にはなじみのない「ガイ・フォークス・ナイト」、その歴史をまずは簡単に説明しますね。
この日に花火を打ち上げるのは、イギリスの歴史的な理由があります。
1605年のこの日、時の国王 ジャームズ1世(エリザベス1世の次の王)を暗殺しようとイギリス議会に36個もの爆弾をつかって爆破を企てる陰謀が発覚。
この火薬爆破事件の首謀者たちは首謀者の一人であるガイ・フォークスも含め、 爆破の前に逮捕され、国王の爆殺は未遂に終わりました。
事件の背景には、プロテスタントの 国王とイギリス議会 VS カトリック教徒の争いが発端となっています。
国王はこの陰謀を防いだことを祝うため、国民にかがり火を焚くことを命じ、毎年11月5日には、花火やかがり火を焚くお祭りが習慣化しました。
ガイ・フォークス・ナイトは、国王暗殺と国会議事堂爆破が失敗したことを祝うお祭りです。
イギリスで花火が買えるのは、特別なイベントのみ
イギリスでは、日本では考えられないような花火に関する厳しいルールがあります。
日本で夏に家族で花火をたのしむのは一般的ですよね。
ですが、イギリスで気軽に花火を買って自宅の庭や川辺などで楽しむ…なんてことは許されません。
一般人が自由に花火を買って楽しむことができるのは、11月5日のガイ・フォークス・ナイトと、新年くらい。
イギリスで花火を楽しむためのルールがこちら↓
- 花火を買えるのは18歳以上
- 花火を買えるのは、許可を受けた取扱店のみ
- 花火をする場所や時間も制限あり
日本で花火というと、普通にスーパーや100均に売ってますよね。
イギリスでは、この時期に花火の販売はしているものの、商品はお客さんから見えないところに置いてあります。
Tescoなどのスーパーや、ガーデンセンターなどで購入する人が多い印象です。
わたしの経験では、スーパーの「花火の広告」をチェックし、レジでほしいものを注文すると別室から持ってきてくれました。セット売りが主流
焚き火(ボンファイヤ)では著名人の人形も一緒に燃やされる
ガイ・フォークス・ナイトには、庭で小さなかがり火をする人もいますが、主要な町や都市では花火とともにボンファイヤー(大きな焚き火)が点火される伝統があります。
またボンファイヤーイベントでは、有名人を模した人形を一緒に燃やすのも一般的。
例えば、ボリス・ジョンソンも、リズ・トラスの人形も政治に対する抗議の意味をこめ、燃やされてきました。
伝統的には、新聞紙を中に詰めた古い衣服でくるられたガイ・フォークスのモデルが火で燃やされてきました。
今年は誰の人形が燃やされるかな?
ガイ・フォークスはアノニマスの仮面のモデル
ガイ・フォークスのもうひとつの顔、それはアンチ・ヒーローとしてのシンボル。
特徴的な、つりあがった口髭とアゴ髭、口角大丈夫?って感じの薄ら笑い、、、なんとも奇妙なこのマスク、みんなどこかで見たことがありますよね?
今ではインターネット上の活動家集団「アノニマス」で有名になっているマスクです。
イギリスの子供たちは、ガイ・フォークスを模した仮面をつけて町や村の周りを回り、お菓子や小銭をもらっていたとのこと。
そもそもガイ・フォークス・マスクが世界で有名になったのは、1980年代の漫画『Vフォー・ヴェンデッタ』がきっかけです。
おおまかな内容は、仮面をつけた革命家「V」が、独裁政権に対抗するためにテロ活動を行う、というもの。
2005年には、ナタリー・ポートマン主演で映画化され『Vフォー・ヴェンデッタ』が公開。ガイ・フォークス・マスクは、政治的な抗議や反体制のシンボルとして使われることが多くなりました。
例えば、インターネット上のハッカー集団「アノニマス」は、ガイ・フォークス・マスクを着用して、政府や企業に対するハッキングやデモを行っています。
他にも、社会的な抗議運動の象徴として世界中で使われています。
ガイ・フォークス・マスクは、自分の正体を隠しながら、同じ主張や目的を持つ仲間と連帯するための道具として機能していると言えます。
今でも英国会議事堂の火薬庫をチェックする衛兵隊
国会議事堂は、現在でも州開会(1928年以来、通常11月に開催されている)の直前に、衛兵隊によって火薬庫をチェックする伝統があります。
1605 年にガイ・フォークスが運んだランタンは、オックスフォードのアシュモレアン博物館に所蔵されてるそう。
しかし当時の地下室は1834 年のロンドン大火で焼失し、現在は残っていません
ガイ・フォークス・ナイトには、りんご飴
ガイ・フォークス・ナイトには、キャラメルをかけたリンゴ(トフィー・アップル)がよく食べられます。
伝統的な食べ物は、たき火で調理した熱々のベイクドポテトに、マシュマロを焼く姿も。
イングランド北部では伝統的に「パーキン」と呼ばれるオートミールと糖蜜でつくられたケーキが食べられます。
トッフィーAppleは、日本のりんご飴よりキャラメル感があり、なかなか美味しい!
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まとめ
イギリスの冬の風物詩といわれる、花火大会の夜「ガイ・フォークス・ナイト」について、わたし的に日本のみなさんに伝えたかったことを6つ、トリビアとして紹介しました。
焚火にくべられる著名人の人形は、毎年そのイベント開催地によってちがいます。
例えば、今年2023年ケント州ではロンドン市長のサディク・カーン氏の人形が燃やされる予定です。
これは 「The Ultra Low Emission Zone (ULEZ)=超低排出ゾーン規制」という、ロンドン市街に乗り入れる二酸化炭素(CO2)排出量が多い車両に対しての課税措置がケント州まで拡大される、というロンドン市長の決定に抗議をこめて決定されたと言われています。
一年で一度ですが、「人形を燃やす」ことで、正々堂々と抗議活動ができるのはなかなかイギリスらしい。
みなさんは秋の夜長に何を予定していますか?
まずはどこでもいい!旅にでて自分の気持ちを再確認してみませんか?
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。アルノ