「海外での育児と 日本の育児、どんな違いがあるの?」
日本の育児って海外とくらべてどう違うと思いますか?
息子7歳は、フランス人の夫と日本人のわたしとのハーフです。
日本で出産後、イギリスで生活をしていましたが2歳から日本へ移住。その後5歳で再度イギリスへ移住と、、日本とイギリスを行ったり来たりの生活をしていました。
わたしは「イギリスと日本の二つの国の育児の違い」を感じながら子育てをすることができました。
そんなイギリス在住の筆者が「イギリスで子育てをしていてココがよかった!」と感じる9つのことを紹介します。
ネイティブ英語が身につく
イギリスで子育てをすると、当然ネイティブ英語が身につきます。
5歳でイギリスへ移住した息子ですが、当時は完全に日本語ネイティブでした。
日本でも英語習得のためにいろんなことをやっていました。例えば、、
- 「こどもちゃれんじEnglish」の通販で毎日DVDを見せる
- 英語のプライベートレッスン
- TVで英語番組をみせる
しかし、そんなことで英語が話せるようにならなかった!(泣)
日本での英語教育では、せいぜいカタコト英単語や英語の歌を覚えるくらいのものでした。
移住したばかりのころは「英会話が全くできない息子がイギリスの学校でやっていけるのか?仲間はずれにされないか?」を非常に心配しました。
2年たった現在、、、
「日常英会話レベル」まで成長しました!
先生や同級生の難しく長い文章の理解はまだ不可能ですが、簡単な英会話はすでにできているし、発音は本当にすばらしいです。
私がどうしてもできない「R」の発音がね、、すごい上手!
日本で英語をどれだけ頑張って勉強していても、短期間でここまで英会話が身につくことはできないでしょう。
「英語が理解できる。話せる」それで人生の選択肢が増える、と私は自分の実体験から感じています。
自然に多文化への理解が深まる
イギリスは移民が多い国。
息子7歳の通う学校は、移民系家族の割合は低く英国人家庭のこどもが圧倒的多数ですが、それでも同級生や友達に片親がドイツ、スペイン、ハンガリー、ポーランド、インド、ブラジルなど、様々な国のルーツをもつ子供達がいます。
クラスメイトにたくさんの国籍の友達がいることは【自然にいろいろな文化を肌で感じている】ことにつながります。
息子7歳は、日本大好きで、同級生への日本のアピールがすごく「おまえ、また日本の話か、、、」とあきれられています。東アジア人は私達だけなので、息子はクラスでなんだか特殊な存在です。
日本で育児をしていたら、ここまで多くの人種、文化に触れることはできませんでした。
多文化を知ることは、国によって文化、人種、宗教、生活環境、自然環境が違うと知ること。
「自分の国で当たり前のことは、他の国では当たり前ではない」ことを理解すること。
ひいては自分の国をよく知ることにつながると思います!
親子で日本のよさが実感できる
イギリスに来てから、親子で「日本LOVE!」が止まりません。
日本人の礼儀正しさ、誠実な心、協力しあう和の心、子どもが一人で通学できる平和な社会、品質の高い製品、ポケモンなどのアニメやゲーム、折り紙などの日本古来の遊びの面白さ!
それからそれから日本食のおいしさ!!
イギリスでも「SUSHI」、「TOFU」、「ORIGAMI」、「POKEMON」、「KARATE」などの日本語の単語は誰でも知っています。
日本を離れて、初めてわかる世界の中の日本の特異性とすばらしさ。
海外に出て、日本のことがもっと好きになりました!
息子には、「日本」という国をいつでも誇りに思っていてほしい、そう思う日本人ママなのです。
英国はチャイルドフレンドリーな社会
イギリスはチャイルドフレンドリー!
この問題に関しては、英国社会に頭が下がります。
例えばバスでベビーカーで乗りこむと、必ずベビーカー用の場所が確保されているし、乗り降り時には手を差し伸べてくれる人が少なからずいます。
スーパーやレストランでは、キッズミールが格安で提供されているところも多く、子供連れ専用の駐車場、オムツ替えの場所が確保されているところも少なくありません。
いくつかのスーパーには、こども用の無料フルーツもあります。
日本では、子どもが騒いだり、ベビーカーでバスや電車に乗るときは、親が周りに対して「悪いな、すみません」という気持ちになったし、たまに冷たい視線を感じたりもしました。
イギリスでそんな思いをしたことは一度もありません。
英国の社会全体がチャイルドフレンドリ―で、母親がリラックスして子育てできる環境なんです。
英国は公園が多い
イギリスにはロンドンなどの大都会でも田舎でも、いたる場所に大小さまざまな公園があります。
特に子供が小さいころは天気がいいと他の親子を誘って「公園はしご」をしていました。
イギリスに子供連れできたら、ぜひ公園へ!イギリスの公園の特徴は以下のとおりです↓
- カフェ隣接の公園もおおい(保護者はティーを飲みながら子供を遊ばせることができる)
- 芝や花壇の整備がゆきとどいていて、親もピクニックや四季おりおりの花を楽しめる
- セーフティーガード付きブランコはどこの公園にもあり、赤ちゃんも安全にブランコを楽しめる
- 安全性を重視した設備環境(滑り台や遊具の下は落ちても痛くない素材のものが敷かれている)
- 子供用遊具エリアは柵で囲まれていて、ゲートにロックがあり、子どもの脱走が防げる
イギリスにはいろんなタイプの公園があって楽しい!
赤ちゃんから幼児までの子育てグループに気軽に参加できる
イギリスには、いろんなタイプの子育てグループがあり、気軽に参加できます。
それは「プレイグループ」、「ペアレンツ&トドラーグループ」などの名称で、教会やクリニック、図書館、コミュニティセンターなどでミーティングが開催されています。
対象年齢は0歳から4歳までの幼児で、参加費は無料のところもあれば、1~2£ほどかかる場合もありますが、、、まじ格安!
例えば、図書館でよくある 童謡と手遊び歌のベビーリズムタイム(baby Rhyme Time)や、絵本の読み聞かせタイムなどは料金はかかりません。
私は家の近く教会が開催するトドラーグループをかけ持ちし、ほぼ毎日いろんなグループに参加しました。グループによって内容もメンバーも変わり、とっても面白いのです!
英国人がおおい子育てミーティングにかおをだすのは勇気がいりますが、よい出会いにも恵まれます。
もしロンドンで幼児の子育てに孤独を感じたら「英国なかよし会」で検索してみてください。日本人のママが協力して子育てをするグループで、わたしも大変お世話になりました!
子供は子供、親は親、と自立した考え方ができる
イギリスの子育ては、「親は親、子どもはこども」とくっきりとわけて考えています。
日本で息子と暮らしていたころ、私は当然のように幼児と一緒にお布団で寝ていました。
赤ちゃんの頃も、夫に反対されながらも夫婦の寝室にベビーベットを置き、いつでも世話ができるように一緒にいました。
それが日本では普通であり、子供の体調変化がすぐわかって便利でもありました。
しかし、イギリスではそうはいきません!
ベッドルームがあるのに親と子が一緒の部屋に寝るのはちょっと「変」!という文化です。
イギリスの子どもたちは、赤ちゃんのころからベッドルームは別で寝かしつけられます。寝る時間になると赤ちゃんはベビーベッド行き。
どうやって赤ちゃんの様子を見るのかというと、モニターを使って、別室からチェック。
そのように赤ちゃんの頃から別の部屋で寝ていると、赤ちゃんも当然一人で寝てくれるようになり、親もそのほうが断然楽です。
早くから自立心を養うためにもいいことだと感じます。
息子もイギリスに来たばかりのころは怖がって一人で寝れませんでした。「ママが子供のころはちゃんとひとりで寝てたよ」と話すと、私の子ども時代にライバル心を燃やし、それからは一人で寝れるようになりました。
「こどもをベジシッターにあずけて、夫婦でお出かけ」これもごく当たり前です。ちなみにイギリスの幼児の就寝時間はすごく早く、午後7時に設定している人も多かった。
パパがだいたいイクメン
日本もお父さんの育児参加がふえてきているようですが、イギリスではイクメンは普通です。
公園やプレイグループでもお母さんたちに交じってパパの姿も多いのです。
我が家の夫も、私が英会話できないため子供の誕生会、学校行事の参加には積極的に参加してくれるし、公園にも息子とよく二人で出かけてくれます。
助かる~!!!
日本で公園に行くと、もちろんパパの姿もありますがそれは「家族みんな一緒」の中でのパパであり、パパだけで公園に来ている人はほぼ見かけなかったと記憶しています。
とにかく、イクメンパパがいると母親の負担が全く違います。
ママの心のストレスも減り、パパへの信頼も厚くなり、家庭円満がきずけますよね!
優遇された税制と医療制度(子育てにお金がかからない!)
イギリスの消費税(付加価値税│VAT)は、2022年度で20%もあります!日本の倍ですね。。
しかし食料品と 15歳以下の子どもの文具や衣服などは非課税です。
最初「なんでイギリスのこども服ってこんなに安いんだろう?」とふしぎでしたが、非課税だったんですね!こども用のアクセサリーや靴なども非課税です。
さらに医療費と義務教育の学費も無料です。
歯の矯正も医師の判断によって「必要」と診断されれば、無料で矯正することができます。だからイギリスのこどもたちの歯はきれいなんですね。
「生活必需品については課税しない」というのがイギリス流の税制です。
ちなみにイギリスの学校の制服も格安!日本の制服と比べるとスーパーや制服専門店で激安価格でそろえることができます。(参考記事はこちら!)
教科書代や文具代もかからないので、学校準備の品にやきもきする必要がありません。
「ふつうの子育てにお金がかからない」これはイギリスで育児をするうえで精神安定剤になっています。
まとめ
以上、「イギリスでの子育てでよかったと感じる9つのこと」を紹介しました。
子育ては、日本であろうとイギリスであろうと大切な重労働です。
日本に生まれ育った私がイギリスで子育てをするからには、「日本の育児のいいところ」と「イギリスの育児のいいところ」をちゃんと理解して、今の自分達に合った子育ても楽しめるといいな、と思います。
▶海外(英国)の育児とくらべ「日本の育児のよい点8つ」をこちらの記事で紹介しています。