海外と 日本の育児、どんな違いがあるの?
「日本の子育ては問題だらけ」というメディアを目にしますが、本当に日本ってダメなのでしょうか?
イギリスでの子育てとくらべて日本のほうが子育てしやすい!と感じることはたくさんあります。
この記事では、海外在住のわたしが「これは日本の育児のいい点だ!」と感じた8つのことを紹介します。
日本の子育てって世界とくらべてどうなんだろう?と思った事がある人は、ぜひ参考にしてください。
この記事では、おもに幼児~小学生くらいまでの子育て・教育についてに述べています
日本の食育、特に給食は素晴らしい
イギリスの学校でも「給食(スクールディナー)」があります。
小学生の息子の通う学校給食(スクールディナー)の内容を見てみましょう。
①パターン1
・月曜日~パスタジェノベーゼとトマトとチーズのサラダ|ホームメイドビスケット
・火曜日~キッシュと野菜のロースト|フルーツサラダ
・水曜日~ラタトゥイユと玄米|ヨーグルトとフルーツコンポート
・木曜日~ラザニアとグリーンサラダ|フルーツ
・金曜日~ピザとサラダ|ビスケット
②パターン2
・月曜日~トマトソースペンネとグリーンピース|ホームメイドビスケット
・火曜日~ナッツバーガーと根菜のロースト|フルーツサラダ
・水曜日~ベイクドポテトと野菜のサラダ|ヨーグルトとフルーツコンポート
・木曜日~スパゲッティボロネーゼとサラダ|フルーツ
・金曜日~ピザとサラダ、ビスケット
息子の学校では、一学期の間ずっと①と②のパターンが繰り返しで給食として提供されます。
しかも、この学校はイギリスではめずらしいオーガニック食材の給食。学校給食としては最高レベルの学校。
どうですか?やばくないですか?
上記メニューをずっと繰り返して食べることになります。日本人なら考えられませんよね。栄養士どこ?ってなります。
また、ユダヤ人用、イスラム教徒用、ベジタリアン用、ビーガン用となど多彩に用意されているのも特徴です。
食事のバラエティはないし、栄養士による栄養バランスを考えたメニュー作りはしていません。
日本の給食は、成長過程に必要な栄養素がとれるように 給食の栄養価が法律で定められています。
さらに日本では、安全な食材、なるべくローカルの食材を使用できるよう努力している学校がたくさんあります。
衛生的な調理、決められた予算内で美味しく栄養バランスのとれたもの、、、これらを考えたうえで、栄養士が月間の献立を作ります。すばらしい!の一言。
そして、日本での学校給食は栄養だけを見据えていません。
- 給食前の手荒い
- 配膳かかりによる食事の分配や配膳方法
- 食事のマナー
- 好き嫌いをなるべくなくす
- メニューの栄養価
- バランスのとれた食事が自然に身につく
- 後片付け
これが私達日本人をニホンジンたらしめている教育ではないか、、と思っているのですが、、日本の学校での給食時間はそのまんま「食事に対する勉強」の場になっています。
イギリスでは特に文化として「食」に対する情熱が希薄なため、学校給食に力を入れられないのもわかる気もします。好き嫌い、偏食の多いイギリスの子どもたちを見ていると驚きます。
息子は9歳、イギリスでの学校給食の日に「みんな手づかみで食べる人多いんだよ」とびっくりして帰ってきました。そしてものすごいスピードで食べるそうです。
早く食べるのは理由があるようです。ゆっくり食べていると、食べ方を注意されたり、好き嫌いを大人に指摘されてしまう、また、早く食べて短時間の昼休みに少しでも遊ぶ時間がほしいからだそう。
イギリスのお弁当に、フィンンガーフードのサンドイッチが多いのはそういうことも関連しているかもしれません。
日本の医療サービスが最高!
息子は喘息持ちなで、日本でも夜間の突然の発作に悩まされました。
日本では夜間救急対応の病院があるので、例え深夜でも病院で診察することができます。
また、日中に具合が悪くなっても、すぐに子供専門である小児科に連れていけます。
イギリスでは、公共の医療は、GPというかかりつけ医になるので、まず予約をしてかかりつけドクターに診てもらうことになります。
日本のような小児科の専門医に診てもらうことは非常に難しく、診断までに時間がかかることもしばしば。
息子が1歳頃にはしかでGP受診したとき、治ってから「はしか」と診断された紙が送られてきたことがありました。イギリスのGPドクターは はしかも診断できないのか??とびっくり!
英国では小児の医療費と薬代は無料です。これは本当にありがたい制度だと思います。
しかし、日本でも自治体によって子供の医療費は無料ですよね!
日本の医療は「自分の選んだ専門医に診てもらえる、親切、丁寧、手技も素晴らしい」と感じてます!
日本は母親が働ける環境が整っている
イギリスでは、11歳になるまでは子供だけで通学や外遊びなどできず、保護者の付き添いが必要です。
家にこどもをひとりで置いておくこともできません。
結果、学校への送り迎えや子供たちが遊びに行くのを、保護者が付き添わなければなりません。
日本のこどもたちは小学生になると自分で学校に行くのが普通ですよね。これも母親が仕事をすることができるひとつの要因となっていると思います。(こどもの安全性についてはよく考える必要がありますが)
これが保護者にとってはかなりの負担となります!
息子のイギリス学校の時間は、9:00~15:30まで。母親であるわたしが仕事をするためには、送迎の時間を抜いた10時から14:30までの時間帯となり、その間にできる都合のいい仕事というのがなかなか見つかりません。
日本の保育園では、最長で朝7:00から、最長19:00まで子供をあずけることができ、わたしは正社員として仕事をすることができました。
働いていてもっとも精神的に厳しかったのは「残業」です。当時はシングルマザーで保育園の送迎はわたしがするしかなかったため、残業ができずとても肩身のせまい思いをしました。
もし日本で残業ナシがスタンダートになれば、日本の母親たちはかなり救われます!
日本の体育はすごい!
イギリスの学校体育は、「基礎体力をつける、他者と競いあって技を磨く」、という考えがそもそもありません。
イギリスで子どもに専門的なスポーツを学ばせたい場合は、サッカークラブ、テニスクラブ、体操教室、スイミングレッスンなどのスポーツ専門教室に通わせます。
英国の女の子に人気なのは、なんといってもバレエ、男の子に人気のスポーツは、なんといってもサッカー!つづいてラグビー、テニスなど。
例えば息子の通う水泳教室では、ボールを投げて拾ってこさせるなどのゲーム性のほうが高く、もっと本気でクロールとか教えてくれないかなあ・・・と心配になります。
教室によっても指導法がかなり違うので、親がきっちり教室を選ぶことが重要です。
日本では、、体育はかなりスパルタですよね!
私が子供の頃は、泣きながら跳び箱の練習をしていた記憶があります。大人になった今、だいたいのスポーツのルールやリズム感は身についていまず。
そういえばイギリス人、リズム感がない人が多いです。
ダンスレッスンで「大なわ飛び」があったのですが、運動音痴の私が簡単に飛べて、まわりからは拍手喝さい・・・。みんななぜか飛べない。
苦手だった体育の時間ですが、今では基礎力をやしなえたことに感謝しています。でもイギリスの「スポーツをゲームとして楽しむ」姿勢は、みならいたい♪
清潔!公共の場所をキレイにしようと考える心が育つ
イギリスでは、学校の掃除は クリーニングスタッフが行います。
「物を整理しなさい」という声はよく聞きますが、「掃除しなさい」という声をあまり聞きません。
「掃除」は保護者や「掃除を生業にする人」の仕事で、子供たちは散らかすのが仕事って感じですかね。
公共の場所でもしかり。
例えばロンドンのトイレはどこに行ってもとても汚くてびっくり。「どうやったら、こんなに汚くトイレが使えるのか!?」ほんっとうに謎です。
息子は2歳から2年間を日本の保育園で過ごしたので、自分たちが使った物は自分たちで片付けよう、きれいに使おう、掃除は気持ちいい、という考え方が自然と身についています。
イギリスの教室で他の子がいやいや物の片づけをしている中、息子は片づけを楽しんでいるように見えるのです。
「きれいになると気持ちいいよね」この考えが自然と身につく日本の教育は素晴らしいことだと思います。
日本の治安のよさは世界でもトップ
イギリスの学校で、「ねぇねぇ、昨日不信な車が来て子供たちをずっと見てたんだって」とママたちの話題になることがあります。
心配されているのは「子供の誘拐」です。
イギリスでは、公園で遊ばせていても、ショッピングしていても子供から目を離さないようにする必要があります。
日本でも子最近は子供が絡む悲惨なニュースが多いので、昔のような「安全大国、日本」というわけにはいかないかもしれませんが、イギリスのような緊張感はありません。
また、イギリスでは公園やふつうの道あたに ドラッグ用の注射針や注射器、吸い殻等が落ちていることがあります。
公園で子供と遊んでたら、あちこち銀の物体が…
— 毎日イギリス生活🇬🇧 (@ecerydayuk) December 18, 2021
これは実は、英国で流行りのドラッグ😨
中身は亜酸化窒素(笑気ガス)でwhippits、hippie crackなど別名あり。陶酔・リラックス・痛みの減少などの作用がある。病院や歯科で合法だが、常用は禁物
キラキラしてて子供が手に取りやすいので注意が必要 pic.twitter.com/oafebxg5GW
こどもに触ってほしくない!!
子どもたちだけで遊べる環境、子供のはじめてのおつかいがTV番組になる環境、子供がひとりで電車や飛行機を使って遠くの祖父母に会いにいけるような環境、それは、イギリスではありえない環境です。
日本は海遊びが最高に楽しい!
私は海が大好き。長く沖縄で住んでいたため、趣味はボディボートやダイビングなど海遊びでした。
ところが、ここイギリスは、、、海水温が低い!!半端なく冷たい!そして、、、茶色い!泡だってる!なぜ!?もちろん南西部にいけば青く美しい海も見られます。
息子も「ママ、冷たいよ~!」と足を海に浸しただけで叫んでます。
日本では、海で泳ぐのはもちろん、海の家でひと休み、海をみながらかき氷、貝拾いなどなど、、楽しいことだらけ!
記事執筆後、イギリスでも美しい海を発見しました。イギリス南部コーンウォール(Cornwall)の海は美しいエメラルドグリーンでした。
日本のオムツなど子供用品の質のよさは完璧!
日本のみなさ~~ん、、
あなたが使っている赤ちゃんのオムツ、それは世界で最高のおむつです!
肌さわりふわふわ、足を締め付けない工夫、オムツ替えのとき前後がわかりやすいよう、捨てやすいように考えつくされた設計。
使う人(赤ちゃん、オムツ替えをする人)のことを考え、徹底的に使いやすさにこだわった商品たち。
しかも、安全!!
日本のオムツに慣れていたので、イギリスのパンパースのゴワゴワ感にびっくり!あれ?日本と同じパンパース!?
日本の製品は、間違いなく使いやすいし、使う人への配慮をとことん研究して作られているため、他の国の商品を使うときあまりの違いに驚きます。
日本の商品の質の高さは、尋常じゃないレベルに達しています
まとめ
以上、私の日本とイギリスの両国で育児を体験し、その経験から感じた「日本の子育てのいいところ」について紹介しました。
日本の育児、イギリスの育児、どちらもいいところがあります。
日本の少子化については、いろんな問題点が指摘されていますが、母親から育児のプレッシャーが解消されて、あらゆる場面で希望が見えるといいなぁ、と思います。
日本では、環境や製品などのハード面ではいたれり尽くせりでいいところがたくさんあるように思います。
しかし、子育てに対するプレッシャー、働き先の理解、社会全体のサポートなどのソフト面において厳しい環境があるように感じるのです。
日本の育児の素晴らしい点を知った上で、育児を楽しむことができることを願っています。
▶イギリスの子育てのよいとろころ9選も紹介しています!日本のいいところと比べてみてください↓
世界から見ると、日本はユニークで世界に誇れる文化をたくさんもつ国だと感じることができます。
日本だけの視点ではなく、世界のことをひとつひとつ知ることで、自分の世界もこどもの世界もぐんっと広がります。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。Byアルノ