・イギリスの有名ファッションデザイナーが知りたい!
ブリティッシュファッションは、世界から【前衛的】、【ユニーク】、【斬新】と捉えられているふしがあります。
英国ロイヤルファミリーもブリティッシュデザイナーの服をよく身に着けているため、デザイナーやブランドの名前を知らない人でも英国デザイナーの服は、知らず知らず私達の目にとまっています。
ファッション好きならもちろん、ファッションに興味がない人でも、知っておきたい『有名な英国ファッションデザイナー10人』。
とりあえず、この10人知っとこ!?ってメンバーです。
記事を書いているのは、在英歴10年のアルノです。個性的で挑戦的なブリティッシュ・スタイルを作り出すデザイナーたち、ホント面白いです!※故人もふくまれています
1)ヴィヴィアン・ウエストウッド
いや、もうこの人は【THe British!】なんです。
服を一目見ると、【あ、それヴィヴィアンの服じゃね?】とわかってしまう。
『優雅なパンクの世界』とてもいいましょうか、とにかく斬新なデザインとカットが特徴。
70年代のカリスマ的パンクバンド『セックス・ピストルズ』をプロデュースしたのも彼女。
当時は、ほんと過激過激過激路線!
パンクやロック、SM雰囲気ただようデザインから始まり、タータンチェック使いや、安全ピンを経て、コルセットなど中世を彷彿させるエレガントな世界観との融合などを繰り返し、現在もスタイルは進化しています。
また、ファッションの功績を讃えられ、最高勲章である騎士DAME(デイム)の称号を授かっています。70年代の過激時代に彼女がデイムになるなんて、誰が想像したでしょうか!?
年齢を重ねるごとに『かっこいい!』と思わせるパワーを身に着けている、精力的なデザイナーです。
Dame Vivienne Westwood
日本の公式サイト:『Vivienne Westwood』
英語サイト:https://www.viviennewestwood.com/en/
2)アレキサンダー・マックィーン
キャサリン妃のお気に入りファッションブランドとして世界に名を轟かせている英国ブランドといえば、アレキサンダー・マックィーンです。
なんと言っても、ウィリアム王子との結婚式に選んだウェディングドレスの美しかったこと!
オートクチュールスーツの仕立てで有名なサヴィル・ロウ(Savile Row)のテーラーアシスタントからスタート。無名からめきめきバッキバキに頭角を現し、『ファッションのフーリガン(反逆児)』と言われるようになっていきます。
アレキサンダー・マックィーンの衣装の世界観は圧倒的で、まさに鬼才!奇抜!天才肌デザイナーといってよいでしょう。
レディ・ガガやリアーナなどを顧客にもち、ファッションにこだわりの強い前衛的ファッショニスタ達の心をわしづかみにしています。
私生活では同性婚で注目され、2010年に40歳の若さで逝去。(自殺と推測されています)
現在のブランドは、クリエイティブ・ディレクターのサラ・バートンに受け継がれています。
わたしの意見ですが、奇抜すぎてどうにもならんわ!っていうファッションもどこかに『品』と『繊細さ』が感じられる。そんなイメージです。
Alexander McQUEEN
日本公式サイト:『Alexander McQUEEN』
イギリス公式サイト:ttps://www.alexandermcqueen.com/gb
3)ポール・スミス
ブリティッシュ・スタイルを代表するメンズブランドといえば、ポール・スミスと答える人が多いかもしれません。
ノッティンガム生まれで、『サー(ナイト)』の称号を持つポール・スミスは、イギリスで最も有名な現代の『仕立て屋』と称されています。
精巧な仕立てと、美しいデザイン、カラフルで明るい色彩は、メンズのお洒落心をくすぐり、世界中で人気があります。
PAUL SMITH
日本公式サイト:『Paul Smith』
イギリス公式サイト:https://www.paulsmith.com/
4)トーマス・バーバリー
イギリスを代表する、最大にして世界的なファッション・ブランドといえばやっぱり『バーバリー』!
トーマス・バーバリーは、その創設者です。
デザイナーと言うよりは、服飾の職人・研究家、そして事業家と表現したほうがふさわしいかもしれません。
1856年、イギリスのハンプシャー州で創立後、防水・耐久にすぐれたギャバジン(新素材)を開発、トレンチコートや、バーバリー・チェックの爆発的人気で、成功し続けます。
トーマス・バーバリーが21歳ではじめた小さな洋品店は、84歳にはじめての英国王室御用達(ジョージ5世より)を賜り、今や世界のファッションに強い影響力をもつブリティッシュファッションブランドに成長しています。
1926年91歳で逝去しました。
現在のデザイナーは、イタリア人のリカルド・ティッシ(
Thomas Burberry
日本公式サイト:『BURBARRY』
イギリス公式サイト:『https://uk.burberry.com/』
5)ステラ・マッカートニー
シンプルでいて、どこかにセクシー&ガーリーが存在しているファッション、それがステラ・マッカートニーに感じるデザインです。
ビートルズのポール・マッカートニーの娘であり、2世タレントのような扱いをうけた時期もあります。
しかし、彼女は骨太だった!
13歳でデザインに興味をもち、サヴィル・ロウの仕立てで修行、その後はデザインをセントラルセントマーチンで学び、クロエのチーフデザイナー(カール・ラガー・フェルドの後継者)として抜擢されます。
動物愛護活動の支持やベジタリアンとして、革や毛皮シルク、ラムウール、を扱うことを拒否していることでも有名です。
顧客にマドンナやグウィネス・パルトロウなど有名セレブを抱え、香水『Stella』の成功、オーガニックスキンケアの販売、『アディダス』などさまざまなファッションブランドとのコラボレーションなど、デザイナーにとどまらず、事業家として成功を続けるのが、ステラ・マッカートニーです。
Stella Nina McCartney
日本公式サイト:『Stella McCartney』
イギリス公式サイト:『Stella McCartney』
6)マリー・クワント
日本で、マリー・クワント』というと、『コスメティック』のイメージじゃないですか?
メイクアップやポーチなど化粧品やネイルが充実しています。
実は、マリークワントは ロンドンファッションを語るうえで「重要」な、そして「60年代を象徴する」ファッション・デザイナーです。
60年代といえば、【スウィンギング・ロンドン(Swinging London)】!
スウィンギング・ロンドンとは?
1960年代に大流行したロンドンのストリートカルチャー。ファッション・音楽・映画やアートにおいて世界に強い影響を与えた。この時代の活気あふれるロンドンから「サイケデリック」、「ビートルズ」、「ツィギー(モデル)」、「マリー・クワント(ミニスカ・ホットパンツ・タイツ」、「ヴィダル・サスーン」などの若者文化が生まれた。
当時のファッションに革命をもたらしたのが、なんといっても【ミニスカート】!
日本に来日した英国のモデル、ツィギーのミニスカートは日本の女性も熱狂。
そして、カラフルなタイツにホットパンツもマリークワントから。
40~50年代の古臭いファッションに『どっかん!』と変革をもたらしたのがマリー・クワントだったんですね!
ちなみに、Vidal Sassoonの「サスーンカット」のひとつの技法である「THE FIVE POINT(ファイブ・ポイント)の最初のモデルの一人としても有名なんです。
MARY QUANT
日本公式サイト(コスメ):「MARY QUANT」
イギリス公式サイト:https://store.maryquant.co.uk/
7)キャサリン・ハムネット
セントラルセントマーチンで学び、グローバル展開にも成功しているキャサリン・ハムネットはイギリスのケント州出身のデザイナーです。
古典と前衛のミックス、そして強いメッセージがデザインの持ち味。
そして、特筆すべきは「政治的な道具としてファッションを使用したはじめての社会派デザイナー」だということ。フェアトレード活動やオーガニック素材でも有名なんです。
「スローガンTシャツ」と呼ばれるあらゆるメッセージのロゴが大胆にはいったTシャツは、売れ続けています。
1986年に発表した「CHOOSE LIFE」(熱帯雨林の減少に対する警鐘)から始まり、「STOP WAR BLAIR OUT」、「SAVE FUTURE」、「SAVE THE BEE」、「SAVE AFRICA」、「USE A CONDOM」、「WOMAN AGAINST WAR」、「SAVE OUR SEAS」…
Tシャツロゴには、平和・環境問題・人種差別・反核や政治的問題など強いメッセージがはいっていますが、地球上のあらゆる問題を警鐘し、平和をよびかけるTシャツは支持され続けています。
KATHARINE HAMNETT
日本公式サイト:「キャサリン・ハムネット・ロンドン」
イギリス公式サイト:「KATHARINE HAMNETT LONDON」
8)ジョン・ガリアーノ
ジョン・ガリアーノは、ジブラルタル(イギリス領)で生まれ、6歳からロンドンへ移住、セントラルセントマーチンでファッションを学びました。
ジパンシイ 、クリスチャン・ディオールという巨頭ファッションブランドのデザイナーとして活躍したこともあり、日本でもジョン・ガリアーノの名は有名です。
斬新で革新的、アバンギャルド、そしてどこか幻想的な世界観が高く評価されています。
ところが、奇しくもパリコレの前の2011年パリのバーで反ユダヤ的発言をしたことがThe Sun誌にすっぱ抜かれます。
フランスでは、反ユダヤ思想を表現することは違法であり、人種差別的侮辱罪ないし宗教的侮辱罪で逮捕された後、ディオールから解雇…その後ファッション界から干されたようなかたちになります。
そんなガリアーノがファッション界に返り咲いたのが2013年!
NYコレクションで「オスカー・デ・ラ・レンタ」のファッションデザインをてがけました。
現在は、フランスのファッションブランドである、『メゾン・マルジェラ(Maison Margiela)』にてクリエイティブ・ディレクターとしでファッション界に戻ってきています!
初期のガリアーノはデザインが斬新うぎて売れない、とか破産とか、、、苦労しています。またジパンシイやディオールで才能をふるっていたときに、まさかの逮捕劇、、、波乱万丈のデザイナーなんです。
John Galliano
メゾン・マルジェラ公式サイト:https://www.maisonmargiela.com/gb
9)クリストファー・ケイン
クリストファー・ケインは、スコットランド出身のデザイナーです。
『衝撃のデビュー』といわれる2006年のコレクションで、強烈なネオンカラーと、80年代をイメージさせる体のラインくっきりのシルエットで話題をさらい、その後急激に注目されるようになりました。
そして、クリストファー・ケインのデザインイメージは、『コレクションシーズンごとに変えてくる』のが特徴。
デビューからヴェルサーチに才能を認められ、Versusラインのデザインを担当。現在はイギリスのトップファッションデザイナーの一人として、ロンドンファッション・ウィークの目玉的存在であり、革新的な新しいスタイルを作り続けています。
▶新しいブリティッシュ・ファッションデザイナーについては、「注目のデザイナー10名」で紹介しています。クリストファー・ケインも登場!
Christopher Kane
イギリス公式サイト:https://www.christopherkane.com/uk/
10)ビクトリア・ベッカム
ビクトリア・ベッカムは、言わずとしれた英国ポップグループ『Spice Girls』の一人であり、『サッカーのスター選手デイビット・ベッカムの嫁』としても有名。
若い頃からファッショニスタ、ファッションアイコンとして注目され、そのファッションへのゆるぎない情熱から自ら服をデザインするデザイナーとなった、ファッション界では異色の存在。
ロイヤルファミリーを友人にもち、著名ハリウッドの友人も多数。
そんな彼女のデザインする服の顧客には、キャメロン・ディアスやジュリア・ロバーツ、ミシェル・ウィリアムズ、ジェニファー・ロペスなどの錚々たるメンバーが顔を揃えています。たまにメーガン妃も身に着けてますね。
デザインは、モダンでスキがないシンプルさとカラー使いのセンスの良さ。美しいラインは仕立てがしっかりしていることを物語っています。このへんがセレブの評価をえているかもですね。
ただのファッションマニアではなく、きっちりブリティッシュファッションアワードでデザイナー・オブ・ザ・イヤーに選出された実力の持ち主。
そして、ファッションだけにとどまらず、サングラス、香水、メイク用品と事業を拡大、グローバルな展開もお上手。彼女のサイトは一つでかなりの国への販売が可能です(もちろん日本も)
実業家として有能であり、また時代をうまく先取りしています。
Victoria Caroline Beckham
世界共通サイト:『Victoria Beckham』
まとめ
以上、『ファッション好きなら知っておきたいイギリスのデザイナー10名』を紹介しました。
他にも わたしがこの英国有名デザイナー10名入りを検討したデザイナーには…
- マーガレット・ハウエル(Margaret Howell )
- ローラ・アシュレイ(Laura Ashley)
- マシュー・ウィリアムソン(Matthew Williamson)
- アリス・ティンパーレ(Alice Temperley
こんな名前をあげていました。
日本では、マーガレット・ハウエルやローラ・アシュレイのほうが有名かもしれませんね。
この記事で選ばせていただいた10名の有名イギリスのデザイナーのメンツを改めて見てみると…
過激でパンクなヴィヴィアン・ウエストウッドに、王室御用達のラグジュアリーなバーバリー、洒脱な仕立て屋ポール・スミス。
実業家スティラ・マッカートニーに、ファッションアイコンから本物のデザイナーに転身したヴィクトリア・ベッカム。
波乱万丈の天才ガリアーノに、革命のマリークワント、社会運動とファッションを組み合わせたキャサリン・ハムネット。時代の寵児クリストファー・ケイン。
そして、王室ファミリーをとりこにする鬼才アレクサンダー・マックィーン。
いや~英国ファッションって本当におもしろい!(^^)
イギリスという国は、古きと新しきが融合した、ユニークで前衛的なデザインが生まれます。ロンドン・コレクションでは、常に新しい才能が生まれ、ファッションへの情熱が花火のようにほとばしる国でもあるのです。
常に「攻め」続けてる感じ?
もしファッションのプロがこの記事を目にしたなら、「あ、こんな素人の意見があるのか」くらいの軽い気持ちでみすごしていただければ嬉しいです。
わたしはあくまでもファッションのド素人であり、ファッションの面白さを独自に楽しむ田舎人であります。
ファッションマニアでなくても、ファッションは楽しめる!
▶イギリスファッションに興味があるかたは、こちらに関連記事をまとめていますので参考に!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。Byアルノ