英国ライフ

チャリティとは何だろう?英国と日本の違いをレッドノーズデーから考察

チャリティ とは

「チャリティ」、、イギリスに移住してから何度この言葉をきいただろう。

何度チャリティに参加しただろう。。

「参加してますっ!」という感じではなくて、楽しそうなイベントに参加したら実はチャリティだった、ということが多い。

日本の田舎に産まれ、イギリスに住むわたしが個人的に感じる「チャリティとは何か?

災害が多く、被災者を助けるためのチャリティ活動がさかんな日本、歴史的にも「助け合い精神」が息づく日本。

今日は、イギリスの代表的なチャリティーが開催される『レッド・ノーズ・デー』。

イギリスと日本のチャリティを比較しながら、「チャリティとは何か?」、日本で募金や寄付をするときのあの【もやもや】について思いつくままに述べてみます。

1)チャリティとは何か?

チャリティ、英語ではcharity

チャリティとは、「病気、貧困、または家庭がないなど困っている人々への 援助を目的とする組織 にお金やモノ・食糧や援助を 無料で提供するシステム」です。

もうひとつおまけに「寄付」って何?

英語ではDonation(ドネーション)。

お金や衣服や食料などをチャリティ団体に贈る(さしだす)こと。けっこう広い意味でつかわれています。

アルノ
アルノ
チャリティとは、一言で言うと【寄付をあつめるためのシステムとわたしは解釈しています。 

 

2)義援金(ぎえんきん)とは何か?

日本で耳にする「義援金(ぎえんきん)」ということばの 英訳はありません。

「義援金」の意味は、災害で被災した人たちに100%が直接渡される寄付金です。公平に渡すことが重要視されることもあり、被災者の手に渡るには時間がかかるというのがポイント。

受付窓口は、被災した各自治体や各テレビ局、日本赤十字、赤い羽根共同募金など。

アルノ
アルノ
災害の多い 日本ならではの言葉。
義援金も【寄付金】のひとつと考えられています。 

3)日本のチャリティー例

ここでは、チャリティも各種募金も一緒にして考えてみます。最近日本でもいろんな工夫のあるチャリティーが開かれるようになってきました。

赤い羽根募金

日本最大の募金活動。戦後の復興たすけあい運動が起源。

あつまった寄付金は、約7割がその募金された地域で使われます。つまり自分の住む街を支援するための募金。

10月から3月まで街頭募金やイベントがひらかれますが、一番大きいのは「NHK歳末たすけあい」という名の12月におこなわれるチャリティ活動。

▶「赤い羽根共同募金

 

24時間テレビ

日本テレビ系列の夏に行われる「愛は地球を救う」24時間のテレビ番組。

若い世代にも興味がもてるようジャニーズタレントを起用、タレントによる長距離マラソンや街頭募金イベントが各地で開催される 日本の最大規模のチャリティTVイベント。

日本の夏の風物詩になっているほど発展しています。

▶「24時間テレビ│愛は地球を救う

 

東京マラソン│Run with Heart

2070年からスタートした東京都のマラソン大会。
一般のマラソン走者のほかに【チャリティーランナー】としてチャリティに参加するしくみ。

クラウドファンディングで10万円以上の寄付が集まると、先着順で【チャリティランナー】として参加できる。寄付先は20以上の提携チャリティ団体から選ぶことができる。

日本では新しいタイプのチャリティです。

▶「東京マラソン“Run with Heart”とは


4)イギリスのチャリティー例

たくさんありますが、個人的に関わりの深いチャリティはこちら。

リメンバランスデー

国家、英王室をあげてのチャリティが行われるのが 11月のリメンバランスデー。

第一次世界大戦以降にイギリス軍が関わった全ての戦争、紛争における犠牲者やその家族、また退役軍人を支援する目的で、ポピー・アピール(poppy appeal)と呼ばれるチャリティ活動が発足。

寄付をすると ポピーの花飾り(ブローチ)がもらえる、またはキーホルダー、服などのグッズを購入し、その金額の一部が寄付されるシステム。
英国王室メンバー、議員、TVアナウンサーから一般大衆までこの季節には、イギリス中がポピーの花飾りで溢れます。

【リメンバランスデー】日本人も知っておきたいイギリスの終戦記念日 11月のイギリス、街のあちこち、人々の胸元を彩る「赤いポピーの花飾り」を眼にします。 赤いポピーに象徴されるのが、イギリスにお...

 

レッドノーズデー(Red Nose Day)

▶「Red nose day│Comic Relief

 

チャリティーショップ

各チャリティ団体が直接経営する不用品の寄付をあつめ、セカンドハンズとして売る というチャリティ目的のショップ。大人気!エコロジーにもつながる。

ボランティアスタッフとして働くことも一般的。英国在住ならおすすめ。

▶「イギリス名物チャリティショップでボランティアのススメ

 

オープンガーデン

日本でも昔から個人宅の巨木の梅やサクラの木、美しい庭園を無料開放する習慣があります。

イギリスの「オープンガーデン」も日本の「オープンガーデン」も個人宅の庭を一時開放し、ガーデン散策が楽しめるイベンド。

違いは、日本の「オープンガーデン」がまったくの無料だったり、そのお宅への心付けであったり、街の観光が目的だったりが多いということ。

イギリスの「オープンガーデン」は、チャリティが絡んできます。英国で一番大きな団体「ナショナル・ガーデン・スキーム(NGS)」に参加するのは古城やマナーハウス、一般家庭など。

以前にわたしがツイッターで投稿した 【スノードロップ畑のオープンガーデン】は、NGSではなく「ホスピスケア」を支援する団体と個人の家庭が手をとった小さなイベントでした。

家の庭先にはチャリティ団体のスタッフが募金箱をかかえて待っています。ドネーションなので、いくらでもいいんです。息子と2人で手持ちの5ポンドを募金し、早速お庭へ。

美しいスノードロップ、小川や庭で遊んだあとには、その家の家族が焼いたパンケーキ、スープでもてなしてくれました。お料理もふくめての募金だったので、もっと寄付すればよかった!と後悔。

小さなイベントだったのに、ガーデン好きのイギリス人が後から後からやってきていました。

実は、日本にも「The NGSジャパン」という英国NGSと提携する団体があります。寄付先は、国境なき医師団や日本ユニセフ協会、日本赤十字社など。

 

5)イギリスにおけるチャリティとは?

今日はイギリスのレッドノーズデーだったので、今年9歳(日本では小学3年生)になる息子に「チャリティってどんなことだと思う?」と聞いてみました。

帰ってきた答えは…

「よくわからないけど…いつもより楽しいことがあるんだよね!

なるほど、ほとんどのイギリス人の子どもたちがそう思っていると思います。

息子の英国小学校では、レッドノーズデーには「制服なしで私服で学校にくることができます。その場合、レッドノーズ団体(Comic Relief)に1ポンドの寄付を持ってきてください」という連絡がありました。

1ポンドなので親も気軽に寄付できます。

しかも強制ではないので、「制服を身に着け 寄付しない」という選択肢もあります。実際にそうしている家族だっています。だからって「あの子寄付しないんだ…」なんてことにはなりません。(イギリスにおける個人主義という文化的側面があるかもしれない)

子どもたちはレッドノーズデーに、仮装したり、ピエロの格好をしたり、レッドノース関連のグッズを買って楽しみます(グッズ購入すれば何割かが寄付されるしくみ)。また、BBCテレビ番組やラジオでレッドノースの特番が組まれ、街頭にはレッドノーズ姿でくりだす学生たちもいます。

2003年に大ヒットした『ラブ・アクチュアリー』、その後の物語をレッドノーズに絡めて『レッド・ノーズ・デイ・アクチュアリー』(10分ほどの短編)が2017年に制作され、世界中から注目されました。

あの大ヒットした映画の続編を レッドノーズデーのチャリティの一部としてつくっちゃうんだ~~、とびっくりしたものです。

アルノ
アルノ
チャリティが子供のころから生活にすっかりとけこんでいるのがイギリス。 

自分が寄付するのも、チャリティ活動するのも、【自然なこと、ポジティブなこと】として育つのです。

これが、日本のチャリティとの徹底的な違いかな、とわたしは思います。

6)日本におけるチャリティとは?

日本で学生時代に経験した「赤い羽根募金」。

なんだろう あの「義務感」というか「強制感」…。

そもそも 危険な針がつき、海外からは動物虐待とバッシングを受けそうな本物の羽、その羽を赤く染めるという意味、、、あの羽根をほしがる人っているんでしょうか?

確立されている赤い羽根のシンボルを利用して、素敵な赤い羽根のブローチや赤い羽根がモチーフのミニおもちゃを変わりにできないもんでしょうか?

それだけで、重い気分になる募金が、「楽しい募金」に変わるのでは??

もちろん最近では楽しいイベントなど工夫が見られます。

それでも、日本人にひろがる「寄付」への根強い不信感は拭えない。

日本におけるチャリティのイメージは…

「なんだか うさんくさーい」

…だと思います。あなたもそう思ったことがありませんか?

日本にはこびる数々の詐欺は、【人の親切心を利用して詐欺る】ものが多い。

わたしも、日本で寄付する時は「このお金、本当に困っている人に届くんだろうか?」とモヤモヤしながら募金していました。

日本は世界の中でも「寄付をしない国」です。

毎年 チャリティ援助財団(CAF)が発表する「世界でチャリティーに熱心な国ランキング」では、日本は常に100位以下。(2018年128位)

でも災害の多いこの国では「義援金」などで被災者を救おうとする 寄付は活発に行われます。助け合いの精神は昔からうけつがれているはずです

アルノ
アルノ
日本の寄付行為は一時的 であること、チャリティになんらかの不信感や強制されてる感をもっていること、チャリティ経験値がすくないこと、、などが日本人が寄付をしないことにつながっているのでは? 

まとめ

以上、思いつくままに「チャリティと何か?」を個人的に考察してみました。

この記事を書くきっかけとなったのが、イギリスで一番大きいチャリティイベント「レッドノーズデー(Red Nose Day)」でした。

レッドノーズデーのコンセプトがもう まんまイギリス流のチャリティ!誰もが楽しく面白いことをして、世界中のこどもの貧困にたいする寄付を行います。

イギリス流だといつのまにか自分が何らかの団体に寄付していることに気づきます。

日本にも社会的にとても困っている人がいます。それを助けたいと思う人もいます。でもそのシステム(チャリティ)がうまくいっていないのが、今の日本なのではないかな、と私は思っています。

しかし、日本だって近年いろんなタイプのチャリティが開かれるようになってきました。いつか日本発信の子供も大人も楽しめるチャリティが誕生することを期待します。

チャリティとは何か?

【楽しいこと、わくわくすること! その結果として 誰かの助けになっていること】

…といつか日本の子どもたちが思えるようになるといいなぁ。

これで、あの募金や寄付のさいの【モヤモヤ】から開放されるはず。

モヤモヤを解消するには、チャリティを生活にとけこませ、こどものころからポジティブな意識をもつことが一番簡単で、しかも楽しい方法だということをイギリス生活から学びました。

うきうきしながら英国でチャリティをする息子を見ながら思ったのでした。

これは私の意見です。あなたはチャリティ、寄付、義援金などについてどう思いますか?

▶イギリスでチャリティをしたいなら、一番身近にあるのが『チャリティショップで働くこと』です。こちらの記事が参考になります。

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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。アルノ

 

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アルノ
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イギリス南西部、デボン州の田舎町に住んでいます。 日々驚きの連続!イギリス生活のなかで感じた面白いこと、楽しいこと発見&とことん追求ブログです。 イギリス生活の日常は、Twitterでほぼ日でつぶやいています。