イギリスからこんにちは。先日イギリス人の習慣について話を聞き、目からうろこだったアルノです。
ところ変われば習慣も変わります。
イギリスで生活していると…
・「ん??なぜこの行動?」
・「このよく目にする光景は何?」
…とイギリス人の行動にとまどうことも多いのです。
イギリス人が教える真のイギリス人の習慣を知り、イギリス生活のストレスを減らし、イギリス滞在を楽しみましょう!
英国人が教える「イギリス人の習慣12選」でわかったことをまとめます。
1.ちゃんと列にならぶ
確かに!チケット売り場、公演、車の運転時も、イギリス人は列を作って文句を言わずに順番を待っています。
このあたりは、日本人の列に並ぶ習慣と似ています。
先日人気のアイスクリームショップで行列ができていました。
暑い日だったので私達家族も列にイン!なるほど列が進まないわけは、スタッフとお客との間のおしゃべりだったと列に並んでから気づく私達。
一向に進まない列にわたしはイライラ。しかし、まわりのイギリス人は気にもせず、文句も言わずのんびり待っていて、スタッフとお客のやりとりを微笑ましく見ていました。
イライラする自分がちょっと恥ずかしくなる、そんな出来事。
10人位の列に30分並び、やっと自分たちの番!ゲットできたアイスクリームは美味しかったです!
イギリスで列に並ぶときは、心に余裕を持ち、気長~に待ちましょう!
2.あいさつは強めの握手で!
初対面の挨拶時、わたしたち日本人はお辞儀をしますが、イギリス人は握手を交わします。
しかも、「力をこめて握った手を上下に振る」のが友好の証だそう!
イギリス人知人に「どのくらいの力で握手していいかわからないから、やってみてくれ」とお願いしてみました。
実際にやってもらうと、けっこうな握力です!ぎゅ~~!!
この強い握手は性別に関係ないということ。
イギリス人からは、「アジア人と握手をすると、ふわっとした力で物足りないのよ」と言われました。なるほど。
次回からは、ムギュッと相手の手を握り、シェイクハンドしてみようと思います。
イギリスで握手を求められたら力強く握り、特に初対面の場合はシェイクハンドで友好を深めましょう!
3.やたらと「Sorry」と言う
イギリス人は「Sorry」と一日に何回も言うと言われます。
最近わたしのまわりで言われた「Sorry」で例えると、、
- ぶつかりそうになったとき
- 私の英語がわからなかったとき
- 約束の時間に遅刻してきたとき
1,000人以上の英国人を対象とした調査では、、
平均的なイギリス人は1日に約8回「Sorry」と言い、8人に1人が1日20回「Sorry」と言っているそう!(BBC記事より)
「Sorry」には、「申し訳ありません、すみません」の意味もありますが、イギリス人の日常で使う「Sorry」はもっと気軽なものであり、日本人の「すみません」と非常ににています。
イギリスでも、日本版【すみませ~ん】と同じ感覚で「Sorry」と言ってみてください♪
4.大騒ぎをした後にはお茶を飲む
「イギリス人は平均1日3杯のお茶(ミルクティー)を飲む」と言われます。
ケトルに湯をわかし、ティーポトでお茶を作る、お気に入りのカップにティーとミルクを注ぎ、座ってゆっくりお茶を飲む。
このお茶を飲む一連の動作は、英国人のストレスや騒動後の不安レベルを有意に減少させ、お茶を飲む前より穏やかな気持ちになることが英国人を対象とした研究で明らかになっています。
「イギリスのテレビシリーズや映画には、大騒動の後にはお茶を飲んでいるシーンが多いんだよ」とはイギリス人の知人の言葉。わたしも今度注意して見てみます。
※ケンカ、大騒ぎのあとには、一杯の紅茶で心を落ち着かせましょう。(特にイギリス人が相手の場合)
▼イギリス人がよく飲む紅茶はこの記事でわかります↓
5.一日中フルイングリッシュブレックファーストを食べる
イングリッシュブレックファースト、私が初めてイギリスを旅行で訪れたとき、ホテルが変われど朝食がいつも同じメニューで辟易したことを覚えています。
そう、毎日同じメニューのあいつが、イングリッシュブレックファースト!
今では毎日食べる家庭は少ないようですが、パブやレストランでは一日中提供されています。
ホテルでもB&B(朝食付きの宿)でも 朝にはこのイングリッシュブレックファーストが出されます。
なまじ、まずくてお値段が高いイギリス料理を食べるより、味付けを気にしなくてい、イングリッシュブレックファーストでイギリス滞在を凌ぐ人の声もよく聞きます。
フルイングリッシュブレックファーストは、これらの料理がワンプレートにのった英国料理です
・ソーセージ
・カリカリベーコン(バックベーコンが伝統的)
・卵(卵焼き、ポーチドエッグ、スクランブルエッグから選ぶ)
・ブラックプティング(豚の血や脂とオートミールで作られた黒いソーセージのようなもの)
・ベイクドビーンズ(赤いケチャップ色の煮豆)
・ポテト(ローストポテトやハッシュブラウンなど)
・焼きトマト
・焼きマッシュルーム
これに、薄切りのトースト、ティーでいただきます。
店によって違いがあるものの以上の料理がワンプレートで提供されるのがイングランド地方のフルイングリッシュブレックファーストです。
これに、薄切りパンのトースト、ティーかコーヒーがつきます。
英語圏の国、イギリス植民地だった国では、イングリッシュブレックファーストを食べる習慣が残っています。(アイルランド、ニュージーランド、オーストラリア、北アメリカなど)
フルイングリッシュブレックファーストは、イギリスに来たら一度は食べておきたい♪
イギリス人の朝食についての記事はこちらです。
6.金曜日にはフィッシュ&チップスを食べる
フィッシュ&チップスとは、白身魚のフライにポテトフライが添えられたもの。
イギリスの代表的な料理といっても過言ではないでしょう!
魚は、コッド(Cod)やハドック(Haddock)などのタラ類、プレイス(plaice)に代表されるカレイ類などの白身魚。サーモンも見かけます。
もともとはイエス・キリストが金曜日にはりつけになったことに由来し、金曜日には肉食を避け、代わりに魚を食べるようになった、その影響が現代まで残っているのだそうです。
衣は、小麦粉と卵をまぜたもので、日本の天ぷら粉(沖縄天ぷら粉により近い)に似ています。
イギリス人は、パブやレストランで食べるか、一般的にはテイクアウトして自宅に持ち帰ります。テイクアウトの場合は、揚げられたポテトの上に魚がデデン!と乗せられ、わら半紙に包まれているのがクラッシック!
なにもつけなくても食べれますが、味はうすいので、伝統的な食べ方としては、塩と酢をかけて。
また、レストランではタルタルソースや、マッシュピーが添えられることも多い。
記録に残る最古のフィッシュ&チップス店
ロンドンのジョセフ・マリンが開いたフィッシュ・アンド・チップス(1860年)が最も古く、比較的新しい料理です。
7.日曜日にはサンデーローストを食べる
サンデーローストの起源説で一番有力視されているのが「休息日である日曜は、家族で教会に礼拝へ行き、帰りには家族そろってご飯を食べる」という昔から伝わる英国の伝統によるもの。
日曜の人気パブのランチタイムは、老若男女そろってサンデーローストを楽しむ家族連れで賑わいます。
昔から教会へ行く前に肉や野菜をオーブンにいれ、帰ったときには夕食ができあがっている、というなんとも手軽でかつ実用的なものだったようです。
これは料理に手間ひまかけないイギリス人らしい食習慣。
個人的には、ロースト肉に添えられる、ヨークシャープティング(丸くなった甘くないシュークリーム皮のようなもの)が美味しいと思えるようになりましたが、グレービーソース(肉汁ソース)は今でも苦手です。
付け合せの野菜も、ゆできってかなり柔らかくなった状態です。食べれますが「このぐたぐたになった野菜、美味しい!」なんて思ったことは一度もありません。
サンデーロースト(Sunday roast)ってどんな料理?
メイン
牛、ブタ、ラム、七面鳥などをローストしたお肉
付け合せ
ポテト、ヨークシャープディング、スタッフィング、野菜、野菜は、にんじんやブロッコリー、パースニップ(白人参)、グリーンピース、マッシュしたえんどう豆など
おっと!
わすれちゃいけないのは「グレイビーソース」!
たっぷりかけていただきます。
8.ビスケットを紅茶に浸して食べる
イギリス人は、紅茶(ミルクティー)に、ビスケットを浸して食べます。
これを「Dunking(ダンキング)」と言います。
イギリス人では、いろんな種類のビスケットを見かけます。ただ食べるためだけではなく、お茶につけて食べるためだったんですね!
また、紅茶に浸すのにベストなビスケットはどれか?と真面目に実験され、ランキングで発表されています。
わたしのまわりのイギリス人おすすめの浸し用ビスケットは。。。?
1.Rich Tea(シンプルなビスケット、浸しても崩れないことで高評価!日本の森永のマリーと似ています)
2.Chocolate Digestive(Digestiveのチョコがけされたもの)
3.Digestive(全粒粉、重曹が入ったビスケット)
4.Hobnob(オーツ麦で作られたザクザク食感のもの)
5.Ginger Nut(生姜とナッツがはいっています)
イギリスにきたらスーパーで、これらのビスケットをゲットしましょう!
日本なら森永の「マリービスケット」か、「チョイス」でも!イギリスのビスケットとよく似ています
あとは、お気に入りのティーにビスケットを浸して…ハマるひとがおおいです♪
9.いつもお天気の話をする
イギリス人の知り合いと街でばったり会った時、まずわたしたちは「天気」の話をします。
今日の天気、最近の天気、次の休暇の天気予報について。。
なぜかって?
イギリス人曰く、イギリスはあまりにも天候がコロコロ変わるためその話題には事欠かかず、情報も得られるとのことでした。
イギリスの天気に関する単語はめちゃくちゃ多いんです。
例えば「寒い」は、Freezing、Chilly、nippy、icy、frosty、Cold、、こんなにたくさんの用語があります。
イギリス人との会話で、お天気関係のボキャブラリーが多いと会話がはずみます♪
10.バスの運転手に「ありがとう」という
そうでしょうか??
ロンドンではまず見かけませんでした。移民や観光客が多いからなのか??
現在私が住んでいる英国南西部のDevonでは、たまに見かけます。
イギリスよりも昔からの英国文化が残るオーストラリアでは、バスドライバーに「サンキュー!と言わない人はいない」、っていうほどよく見かける光景でした。
伝統の残る地域では、このバスドライバーへの「サンキュー」度が上がる傾向にあるようです。
イギリスでバスに乗ることがあれば、運転手さんに「Thank you!」と言ってみませんか?Happyな空気がまわりにも伝染します。
11.負けそうなモノを応援する
「Under dog」とは「負けそうな人、勝ち目のない人(チーム)」という意味。
イギリス人は、この勝ち目のない人を応援する傾向があります。
例えば、一躍有名になった歌手のスーザン・ボイル。スーザンは2009年イギリスの素人オーディション番組、「ブリテンズ・ゴット・タレント」に挑戦します。
学習障害があったという彼女は審査員とのぎこちないやりとり、そのさえない外見に観客席も審査員も失笑します。
しかし、「夢やぶれて(I Dreamed A Dream)」を歌う彼女の歌声に会場は騒然となり、会場はスタンディングオベーション!審査員からも賛辞と審査合格を受けました。
また、このオーディション番組そのものが、「勝ち目のない人」を救う、応援するための番組内容でもあります。
イギリス人は、この「Under dog」に自分の姿を重ね、自分の成功を夢見ていてるのかもしれません。
12.常に冷静で、毅然としている(Stiff upper lip)
「stiff upper lip」を直訳すると「こわばった上唇」ですが、イギリス人の特徴を表す言葉として有名です。
口元をキリリと引き締め、毅然とした態度で冷静に。
スティフアッパーリップは、おもに英国紳士のそんな佇まいを表す言葉なんです。
チャールズ皇太子がスコットランドの寄宿学校で中産階級の一般人と学んだころ、いじめにあったと言います。
当時を知る関係者が、「チャールズ皇太子は「stiff upper lip」で対応していた」と振り返っています。
チャールズ皇太子にまつわる12の雑学についても合わせて読むと好奇心がさらに刺激されます。
まさに「何があっても平然とし、冷静で、毅然としている、英国紳士としてのふるまい」
ちょっと日本の武士道精神と似ていませんか??
まとめ
イギリス人から教えてもらった12項目のイギリス人の習慣、これを改めてまとめてみると、日本人の習慣と似ている部分も多いことがわかりました。
ちゃんと列をつくり、やたら「Sorry=すみません」と言ったり、、。
イギリス人からも「日本人と英国人はなにかが似ている」と言われたことがあります。
共に島国であること、長い歴史と豊かな文化、経済発展、王政(日本は皇室ですが)など共通する事柄が多いからなのでしょうか。
喜怒哀楽の表現がめまぐるしいアメリカ人に代表されるように「欧米人は感情表現豊か」というステレオタイプがわたしたち日本人に刷り込まれています。
しかし、イギリスへ来てみると、常にしかめっ面のイギリス人にとまどうばかり。
「わたしのこと、嫌いなの?」「いつも怒っているような気がする」など、悩むことになります。
イギリス人は、怒ったときには「静かな怒り顔」、Happyなときには「静かなにこにこ顔」など、日本人より感情表現は表に出るものの、表現の度合いは小さめです。
こういった「イギリス人の習慣」を理解しておくだけで、イギリス生活のストレスが減ります。
ビスケットをティーにつけ食べてみる、金曜にフィッシュ&チップスを食べてみる、お天気の話で盛り上がれるようにボキャブラリーを増やす、、などイギリス人の習慣を体験し、英国に興味をもつ人がいれば、うれしいです。
わたしの新しい発見は、「Stiff upper lip」でした!
イギリスや世界の教養に関しては「英国おもしろ豆知識」でまとめています。
▼イギリス人の暮らし方について興味がある人へ。この本はイギリスでの365日の過ごし方を紹介したやさしい気持ちになれる本です。おすすめです↓
さて、そろそろティータイム。大好きな読書をおいしいお茶とともに。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。アルノ