【イギリスのメンズファッション】は、いわば【日本の紳士服の出発点】です。
日本のメンズファッションにおいて【英国ファッションスタイル】は多大な影響を持っており、伝統を守る質実剛健なブランドのありかたは尊敬されています。
なにより日本の【背広(せびろ=スーツ)】は、イギリスの高級仕立て屋が並ぶ、サヴィル・ロウ(Savile Row)が語源という説もあり、紳士服を考える上でイギリスファッションは無視できません。
英国男子は、【最もスタイリッシュ】という評価まで得て、世界で注目を浴びています。
確かにロンドンのイーストエンドで見かける個性派ファッション男子、古典的なスーツやトレンチコートでキメた英国紳士は素敵!
古き新しきロンドンを背景に、彼らはまるで街の一部として溶けこみ、そして際立った存在感を放っています。
今回は、イギリスのオシャレ男子たちを眺めてきたわたしが個人的に研究した【おしゃれなイギリス人男性8つのファッションの特徴】を紹介。
ファッションの専門家でもない、ただの英国の田舎人によるスタイリッシュメンズの考察です。
あなたのファッションの参考になることを願ってこの記事を書きます。
1)ミックススタイルで遊ぶ!
イギリスの男性は、積極的に異なった色や素材、プリント(柄)のミックスファッションを楽しんでいます。
日本人の服装マニュアルでは、【同色系で揃えろ】、【素材を合わせろ】など、服のパターンを同一化させることでセンスよく見せる技が多いかな。
比べると英国男性は、服に対してもっと自由な発想を持っています。
例えば、スーツはビジネススーツとしてだけで着るのではなく、Tシャツ、チノパン、ジーンズやハイブーツ、スニーカーをカジュアルシーンでも着る。
パンツは、細身を選ぶことで他のカジュアルアイテムと合わせているメンズが多い印象です。
「この服はこう着なければならない」という固定観念をたやすく壊してしまうのが、イギリスオシャレ男子です。
2)ビンテージ使いがお上手
まぁ、男女問わずロンドンファッションを語る上で【ビンテージ】、【アンティーク】ははずせません!
特にイースト・エンドロンドンには、ビンテージショップが所狭しと軒を連ね、有名なビヨンド・レトロ(Beyond Retro)やブリッツ・ロンドン(Blitz London)は店内を見て回るだけでも楽しいし、有名人のショッピングに遭遇することもありるほどポピュラー。
フェイクファージャケットや、サイケなシルクスカーフ、ビンテージジーンズにレトロなネクタイなど、「コレ、誰が買うの!?」というアイテムをさらりと見につけているのがイーストエンドに集う個性派オシャレメンズです。
普段のファションに、パンチの効いたビンテージものを一点あわせるだけでも違ってみえる不思議!
3)ユニセックスを恐れてない!
昔からイギリス人男性のユニッセックススタイルは、世界で注目を浴びてきました。
グラムロックのデヴィッド・ボウイやボーイ・ジョージがその代表格。
最近は、ワン・ダイレクションのハリー・スタイルズのユニセックスぶりが注目されています。
ロンドンの街を歩いていると、中性的なファッションを楽しむ男性の姿をよくみかけます。
それが、、、、めっちゃロンドンという街に似合ってるんですよね!
よく見かけるのは、、、華やかなプリント素材のスーツ、ベルベットのジャケットやたっぷりしたシルクタフタのシャツなど。
これらの女性的なアイテムでジェンダーの枠を軽~く飛び越え、ファッションを楽しんでいます。
伝統的な生地やレース、美しい柄、女性らしいカットの服を恐れない!それがおしゃれなイギリス人男性の特徴の一つです。
4)シンプルが際立ってる!
私が【英国人男性のシンプル】を一番感じるのがスーツスタイル。
たとえ私服が「前衛的」と噂される英国男性でも、スーツスタイルはシンプルなセットアップでミニマルに決めている人が目立ちます。
「シンプルなファッション」、これは英国男子のみならず世界中どこへいってもオシャレの普遍的な法則。
イギリス流のシンプルファッションは全体の色や素材を揃えるものの…アクセサリーやシャツで遊ぶ、足元で遊ぶ、このバランスが絶妙。
そして、アッパークラス(上流階級)に見られる【スーツはきっちりテーラード!】というスタイルはシンプルファッションの代表格。
5)一点へのこだわりは自己流!
イギリス人男性、特に中産階級以上の男性は一生モノのワードローブにこだわっていると感じます。
日本のようにいきなりハイブランドを揃えず、じぶんが買える範囲内で最も納得できるものに投資しています。
例えば、一生モノの上質な革の財布やバック、仕立てのいいスーツやトレンチコート、カシミアやウールの上質なセーター、自分の体によくフィットする服、英国の悪路に耐えうる靴、人生の時間を刻む時計など。
ファッションへの投資が自分自身への投資へつながっています。
6)意識高い系│環境問題へ発展している
イギリスのファッションと環境は切っても切れない関係にあります。
例えば、デザイナーのステラ・マッカートニーは動物愛護の観点からレザーや毛皮を一切つかわず、キャサリン・ハムネットは社会活動とファッションを完全に融合させています。
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イギリス名物「チャリティショップ」は、不要となった日用品や服をチャリティ団体に寄付し、それらを売った利益が団体の支援金となるしくみのショップ。イギリスのいたる街にあります。
英国人に話を聞くと、自らが選んだ支援団体のショップを選んで寄付し購入している人が多い。
こどもの学校のユニフォームさえも交換システムを利用する人が多く、節約とエコになっています。
マイクロプラスティックで環境汚染したくないがゆえに、天然素材にこだわり、洗濯をなるべく控える(だから服も汚れだらけ!)人も多いのです。
イギリスは動物愛護運動が活発なことでも有名ですが、2000年には毛皮のための動物の飼育が禁止となり、2018年のロンドン・ファッション・ウィークでは毛皮の着用が全面禁止(リアル・フェイク問わず)されました。
人道支援をしているブランドの服を選ぶ、オーガニック素材のものしか買わない、地元で作られた服を着る、というのも意識高い系のイギリス人男性からよく聞く言葉でした。
【自分が信じ、支持するものへの投資をする、それはファッションについても同じこと】という英国ならではの考えは、メンズファッションにも大きく影響しています。
しかし、、、激安ファッションの「プライマーク」など、季節ごとに使い捨てるファストファッションも健在であり、矛盾もあります。
7)歴史や伝統を重んじる
たとえば 現代におけるスーツは、19世紀のイギリスで丈長のフロックコートをラウンジでくつろげるように腰丈に改良した衣服が起源だといわれています。
サヴィル・ロウの伝統的な仕立て、ツィードの温かいスーツ、貴族たちが嗜んだハンティング用の狩猟服、頑丈なつくりの軍服におけるまで、イギリスの紳士服は歴史と密接にリンクし、改良と発展を重ねてきました。
ツィード、カシミア、ウール、タータンチェック、ペイズリーなどの歴史的な素材やプリントは、現代の英国ファッションでも先端アイコンのひとつとして受け継がれています。
それはそうと、日本の絹、綿、染色、刺繍などの素材と技術は、イギリスで高く評価されています。
日本男子のファッションにこれらの素材を折り込めば、またたく間に世界の注目を浴びることでしょう!
8)多様性によって型破りファッションが生まれる
世界で巻き起こる多様性のあり方を牽引しているのがロンドンと言われています。
人種のるつぼロンドン!そこにいるのはインド、中東、中国、アフリカ、ユダヤ、東欧などありとあらゆる国の文化を背負う人々…
彼らは民族のアイデンティティを頑なに守りながらも、イギリス文化と融合しながら生活しています。
また、これらの多民族ファッションにインスピレーションを受け、ロンドンの型破りなデザイナーたちが誕生しているのは間違いないと思います。
街角にも、インド綿のアリババパンツ(ステテコみたいなズボン)、アフリカンなネオンカラー配色などをつかった個性的なスタイルがあちこちで出没。
ジェンダー(性別)の多様性もしかりで、ユニセックスファッションについて許容範囲が広いのも、イギリスならではかもしれません。
まとめ
以上、「おしゃれなイギリス人男性のファッション、8つの特徴】を紹介しました。
英国には全くオシャレに興味がなく、イケてないファッションの男性も多いです。(特に田舎に出没)
しかし、オシャレに本気の英国男性は、なぜかオシャレ英国女子よりファッショナブルに見えます。
なぜかな?とずっと不思議に思っていましたが、なぜか【オシャレ英国男子には華がある】んですよね。
逆に、英国女子は【自分らしくあること】に非常に忠実で、ファッションもより自然です。
イギリスのオシャレメンズファッションは、【自分を表現する】、【個性が大事】という英国にあって、ファションにおいては【他より際立った存在になる】ということに行き着いたのかもしれません。
伝統を守る精神と反骨精神をもった不思議な国、イギリスのメンズファッション8つの特徴を紹介しました。
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何を着たら良いかわからない。
ふと鏡で目に入ったダサい自分の姿に、がっかりした。
こんな悩みがなくなることを願っています。明日のファッションの参考になりますように。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。Byアルノ