・こどもがイギリスの学校へ入学する!どんな準備をすればいいの?
イギリスでは9月から新学期(Back to School)が始まります。
この記事では、「一般的なイギリスの公立小学校への新学期&編入で 何を準備したらよいのか?」をくわしく紹介します。
日本かイギリスの学校へ編入する、またはイギリスの学校へ入学することになった、という人はぜひ参考にしてください。
息子が新学期9月から学校をかわった体験をもとに記事をかいています。どなたかの参考になれば嬉しいです。
1.学校から必要な書類をもらう
学校によって書類の内容は異なります。
息子の新しい公立小学校からもらった書類はだいたいこんな感じ↓。
●学校の概要資料
●入学許可申請書
●学年のカリキュラム案内(Yearごと)
●学校のキーステージ(イギリスの教育段階)の学習取り組み説明
●アテンダンス(出席)説明(イギリスでは重要!)
●学校の年間スケジュール
●スクールディナー(給食)の献立表
●アフタースクールクラブ一覧と連絡先
●必要な制服の説明書
私達の場合、クラスの名前・クラスの担任の先生の名前・クラスの時間割などは最初にわからず、実際に学校に通い始めてからクラス担任の先生にもらいました。
書類にきっちり目をとおし、質問があればどんどん聞く姿勢が大切です。
日本の学校のように「かゆいところにまで手が届く」説明は イギリスでは期待できないのです。
※イギリスの学校はウェブサイトを持っています。ウェブサイトには年間スケジュールやニュース、カリキュラム、学校評価など、学校の総合的な情報が掲載されています。
学校のウェブサイトは必ずチェックして、お気に入り登録しておきましょう!
2.制服を購入する
イギリスの学校の制服はどこで買うの?
以前の学校は制服がなかったので、この「公立校の制服」で最初につまづいた私達。
「どこで買うんだっけ??」
イギリスの公立学校の制服はおもにここで買うことができます↓
①スーパーマーケットなど街の店舗
②オンラインストア
③学校指定の「制服専門店」
①「スーパーマーケットなど」について
制服がスーパーマーケットで手軽に、しかも格安で帰るイギリスは素晴らしい。
こどもの服はサイズが変わるものだし、安価で手軽に買えるのでこどもが汚れて帰ってきてもストレスにならず、洗濯だってバシャバシャできます!最高!
<学校の制服を取り扱うスーパーなど>
Tesco(テスコ)、Sainsbury’s(セインズベリーズ)、Morrisons(モリソンズ)、Asda(アスダ)、Matalan(マタラン)、Marks & Spencer(マークス&スペンサー)、John Lewis(ジョン・ルイス)・・
※Tescoオンラインでは、テスコ独自の学校ロゴの服を購入できます。そして購入金額の5%が学校に寄付されます。
※学校の制服市場はどの企業も力をいれていて、親も「どのブランドがいいのか?」と目を光らせています。どの服が強度がある、どのブランドがコストパフォーマンスに優れている、、、などなど様々に研究されています。
②「学校指定の制服専門店」について
指定の制服は学校のロゴが入ったものです。
例えばポロシャツ、上着のカーディガンやトレーナー。
こういった「学校のロゴが入った制服」は、「学校指定の制服専門店」に売っています。
わたしの住む街では、おもちゃ屋さんの2階が制服売り場になってる制服専門店が1店舗あります。そこに行くのです!
一般的に、制服専門店でポロシャツにロゴがはいったものを数枚、ジャンパーやカーディガンにロゴが入ったものを数枚そろえ、あとは自分の好きな店で購入しているようです。
息子のために、ロゴ付きポロシャツを3枚、ロゴ付きジャンパーを3枚を学校指定専門店で買い、あとは店をはしごして揃えました。
わたしのおすすめは、スーパーならTesco(テスコ)、品質を求めるならMarks & SpencerやJohn Lewisです。しかし、いろいろ買ってみましたが、専門店の服のほうが総合的な品質は高いようでした。
次に購入する時は、まず専門店の服からチェックするつもりです。
<イギリス小学校の制服一覧(参考)>
1、ポロシャツやシャツ
2、ズボン/スカート
3、ジャンパー/カーディガン
4、靴
5、ソックス・タイツ
6、PEキット(体操服セット)・Tシャツ・黒いスポーツショーとパンツ・プリムソール(Plimsolls)
※このPEキットを入れる袋、だいたいナイロンのナップサックを使っているこどもが多いようです。
▶イギリスの学校の制服については、くわしくこちらの記事で紹介しています。どんなものを買えばいいのか迷っている方の参考になります。
3.文房具類はまったく準備する必要なし
イギリスの学校は 鉛筆などの筆記用具、学習に使う道具、ノート類すべて学校で用意されているものを使います。
教科書さえありません!
私ったら!【教科書があるのが当然である】と日本の常識で考えていました。
教科書のない国は他にもオーストラリアが有名だし、他のヨーロッパでもレンタル教科書が一般的です。
毎日大量の教科書やノート、ペンケース、道具類を重いランドセルにいれて持ち運ぶ日本の小学生と比べると、非常に合理的でわたしはとてもいいシステムだと思います。
さらに近年学習効果が一気に向上し、注目をあびているのがエストニアです。
エストニアでは国をあげてのデジタル化、教育でもデジタル教科書がすすんでいます。
4.バッグ
文房具類はいらないものの、学校の図書館から借りてきた本、親への連絡プリント、宿題プリントやノート、その他スナックボックスや水筒など 学校へ持っていくものを入れるバッグが必要。
一般的に学校指定のバック(ぺらぺら薄い)か、リュックサック(自由)を使います。
こどもが背負いやすいもの、たっぷり容量で最低限A4サイズのノートが入ること、水筒が入るサイドポケット付きがおすすめ。
女の子はカラフルなキャラクターリュックや キラキラのリュックを持っている子をよくみかけます。
5.ランチやスナック
①スクールディナー(給食)
イギリスの学校の給食は、「スクールディナー」と呼ばれます。
息子の場合、以前の学校では食材すべてがオーガニックで美味だったので毎日スクールディナーを頼んでいました。
しかし、普通の公立校に変わってからはメニューに食べれないものがあったため、スクールディナーに加え、パックランチも持っていくことにしました。
給食費は学校によって異りますが、だいたい一食2~2.5ポンド。
イギリスではYear2までは給食費が無料のため、Year2までは給食のこどもが多いのです。
給食費の購入方法は、学校のオンラインでまとめて購入するか、チケットを一枚ずつレセプションで購入する方法もあります。学校によって異なるでしょう。
スクールディナーの日には、購入したチケットを一枚リュックに入れてランチの際に先生にチケットを私、「普通食ORベジタリアンORアレルギー用ORジャケットポテト」からメニューを選びます。
②パックランチ
以前の学校がすべて給食だったため、パックランチ初心者のわたしは迷いました!
何を持っていくの?
お弁当箱は?
甘いものもいれていいの??
最初は息子にまわりのパックランチの様子をみてもらい、ママ友にも調査。
今のところ
・「サンドイッチと 簡単につまめる野菜と ドライフルーツのセット」
・「ホットドックと 簡単につまめる野菜と ドライフルーツのセット」
・「きゅうり巻きや卵巻きと 簡単なおかず&野菜&フルーツセット」
などを持っていっています。ピザやカレーなど持ってくる子もいるそう。
また、ランチをいれるお弁当箱(ランチボックス)については、最初は「かわいいものにしたい」「便利なものにしたい」など考えていましたが、まわりの子たちがそんなお弁当箱をもっていません。なので、普通のタッパーにいれてもたせています。
イギリスのスーパーや生活用品店にはさまざまな種類の「ランチボックス用の仕切りのあるタッパー」が売っているので、それを最初に購入してもよいかも。
四角衣食パンの形そのままの薄型の「サンドイッチ用タッパー」も重宝します。
”タッパーの中に食パンを一枚いれ、具を載せ、さらに上に食パンではさみタッパーをとじるだけ”というイギリスらしいランチのできあがり!
ランチボックスをいれるランチバックも、こども向けにいろいろな種類を見かけます。
私は、日本からもってきたランチバックにいれています。
③スナック
イギリスでは、ランチ前におやつを食べる「スナックタイム」があります。
前の学校では、手作りの甘さ控えめケーキや、YoYoベアというフルーツのお菓子、ナッツやお煎餅などもOKでした。
新しい公立校では、「フルーツのみ!」。
子供にとってはよいことです。りんごやバナナ、みかんやグレープなど手にとって食べやすいフルーツを日本から持ってきた小さめランチバックにいれてもたせています。
私が実際に見たスナック例として、よくあるのは「リンゴまるごと」、キュウリやサンドイッチも見かけました。
一番びっくりしたのは、「にんじんまるごと(皮付き・葉つき)」をレジ袋にいれてもたせているこどもを見たとき。そのままかぶりついてました!でもイギリスの人参はオーガニックも手に入りやすく、甘いんです。アリです!
スナックについての規定は学校によって異なります。ポテトチップスを持ってきてもOKな学校も多いと噂で聞いています。
④水筒(ウォーターボトル)
学校に毎日水筒(ウォーターボトル)を持っていきます。
イギリスではプラスチックの水筒がよく使われていますが、これ、、すごく壊れやすい!
安いとはいえ、早く劣化するので頻繁に買い換える必要があります。
一度、日本の象印の水筒に変えたところ一日でボコボコにされ、ガラスに変えたところこれまた一日で割ってきました。。だよね。。
で、やっぱりこのプラスチック製に落ち着いてます。
日本の水筒のほうが性能はいいので、軽めのきちんと蓋がしまるタイプの水筒をもってくるのもおすすめ。
イギリスでもさまざまなタイプが売っています。(いろいろ試しましたが、水がもれたり、こどもがあけにくかったり品質に問題アリ)
6.年間スケジュールをチェック
学校の夏休み、ハーフタイム(中間休み)など休暇の時期は学校によって違います。
また、学校独自のスケジュールもあるので、年間スケジュールはきっちりチェックしましょう。
<イギリスの学校の一般的休暇スケジュール>
●10月末:ハーフターム・ホリデー(約1周間)
●12月末~1月はじめ:クリスマス・ホリデー(約2周間)
●2月末:ハーフターム・ホリデー(約1周間)
●3月~4月ごろ:イースター・ホリデー(約2週間)
●5月末:ハーフ・タームホリデー(約1週間)
●7月末~9月はじめ:サマー・ホリデー(約1ヶ月半)
※他に 学校独自の休暇日、バンクホリデー、各種イベントがあります
7.時間割をチェック
クラスによって時間割りは異なり、毎日今日はどんなレッスンがあるか確認しています。
特にPE(体育)の日の体調チェックや、ライブラリーの日には借りてきた本を忘れないように、宿題など提出物もチェック。(学校に慣れたら自分でしてもらいます!)
時間割をもらっていない場合、先生に言うともらえるので手に入れておきましょう。
8.アフタークラブをチェック&申込み
学校には、キンダーガーデン(幼稚園)からクラブがあり、サッカーなどのスポーツやアート、ヨガまで盛りだくさん!(学校によって大きく違う)
しかし、参加するには「以前から参加しているこども」や「申込みの早いこども」が優先されるので要注意。
もしクラブに入れなくても「ウェイティング・リスト」に申し込、途中でやめる子がでた場合に連絡をもらえます。
息子は9月の新学期を少し過ぎてからの編入だったため、人気のアフタークラブはすべて参加できず、かろうじて「アートクラブ」に入れました。
よかった!と思っているところに、ウェイティングリストにのせていた「サッカークラブ」からも連絡があり、途中から参加できることになりました。
クラグに入れなかった!とあきらめるのは早いのです。
こういったアフタークラブとは別に、働く保護者のための ビフォー・アフター・スクールもあります。こちらは朝食やスナックを提供し、長めの延長時間が可能。
共働きでフルタイムで働く親の多いイギリスではこういったサービスは必須です。
<学校のアフタークラブ:例>
スポーツ系
サッカー、バドミントン、ラグビー、クリケット、テニス、ダンス、体操、ヨガ、空手など
文化系
ドラマ(演劇)、アート、写真、手芸・工作、編み物、チェス、ホームワークなど
このアフター・クラブの参加料については、学校によってまちまち。
息子の新しい学校のクラブは、スポーツ系は別機関のオーガナイズによるためそれぞれのクラブの料金体系があり、学校オーガナイズのものはタームごとのまとめ支払いで、だいたい一回につき2~3ポンド。
学校オーガナイズのクラブは無料という学校もあります。
学校やクラブによっても 料金や時間は異なるので確認必須です。
学校の時間(授業の時間)
学校によって学校の時間は微妙に違いますが、だいたいは…
朝9時前後~午後3時すぎまで
これが一般的なイギリスの公立校の授業時間になります。
9.学校への送迎時間、送迎方法をチェック
①イギリスの送迎のきまり
イギリスでは、学校送迎のことを「スクール・ラン」といいます。
「11歳になるまで送迎は親の義務」というイギリスならではの暗黙ルールがあるため、基本的に子どもが小学生の間は学校送迎は保護者が行います。
(しかしこれは学校によって違います。要チェック!)
②送迎方法
通学の送迎方法は、徒歩・車・自転車が主な方法です。
わたしは、息子を学校まで車で送迎しています。
歩いて通学する場合は、メインゲートのオープン時間とクラスのドアのオープン時間をチェックしていればOK。
メインゲートが開くと学校の中にはいれて、クラスのドアが開く時間まで遊具であそんでいてよい、というルールです。
車で通学する場合は、学校指定の駐車場所があるはずです。だいたい住宅街に学校があるため「通学時間帯は特別に駐車できる」ような範囲が指定されていたりします。
学校とそのまわりの住人とがいい関係でいるためにも、この駐車のルールは絶対厳守!
朝の学校周りは「スクール・ラッシュ」と呼ばれる混雑で渋滞!
イギリスでは2本のイエローラインは駐車禁止なので、要注意です。
もうひとつ、自転車で送迎もあります。
これは「親の自転車に子供用の補助車がついているもの(親の運転)」、または「親と子がそれぞれの自転車にのって通学」の2種類の方法がアリ。
さらに、高学年のこどもが「スクーター」に乗って一人で通学している姿も見かけます。最初見たときは、ただ遊んでるのかと思いました。(スクータ-とは、上の写真のキックボードをさします)
まとめ
以上、【イギリスの学校へ編入・入学の準備】用意するものや給食、時間割はどうなるの?】の記事を紹介しました。
最初の登校日は、親も子供も緊張します。
バック(リュックサック)に、パックランチやスナックボックスはいれましたか?
PE(体育)キットの準備は整いましたか?
イギリスでも「笑顔で挨拶」は基本です(しない人も多いけど)。
私は息子の初登校日には、「今日が最高に楽しい日になる!」と自作のおまじないをかけて送り出しました。もちろん「新しい学校楽しかった!」と笑顔で帰ってきました。
日本から留学や移住でイギリスの学校に編入した子供たちと話していると、みな口をそろえて「イギリスの学校は楽しい!」と言います。
「うちの子は英語ができないから心配」、、ですか?
イギリスの学校には英語がネイティブではない子供向けの特別レッスンやコミュニケーションのための工夫(アイパッド等で翻訳しながら授業を進めるなど)が準備されています。先生に相談もできます。安心してください。
イギリスの小学校で 楽しい新学期、楽しい学校生活を送れますように!
▼あわせて、イギリスの学校教育についてはこちらの記事を参考にしてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。Byアルノ