イギリスでよく目にするお菓子やケーキ。
イギリスに来たばかりの頃は、大きすぎるし、甘すぎるしでほとんど食べられませんでした。
イギリスからこんにちは。スィーツ大好き、アルノです。
しかし、住めば変わるもの。
イギリスの伝統菓子、これがなかなか味わいがあり、ティーとよくあうことを発見しました。
フランスのお菓子とも日本のお菓子ともまったく違う 英国の伝統的お菓子やケーキたち!
今回は、そんな日本ではめずらしいイギリスのかわった伝統菓子を ランキング形式で紹介します。
美味しさランキングではありません。珍しい・英国ならではのスィーツを中心に、アルノの超個人的な見解からランク付けしています。
10位)スポッテッド・ディック(Spotted dick)
#ImACeleb ✨✨✨ ????????there we go Millennials!!!! Spotted dick! pic.twitter.com/KIOdRuc057
— ⭐✨Karen???? #ImACeleb ???? (@princesskaren2) 2018年11月21日
これは、レーズンがスポットのようにみえる蒸しプディング。
一見 レーズン蒸しパンみたいです。
通常はできたてアツアツに、これまた温かいドロドロのカスタードクリームをたっぷりかけていただきます。
【スポット】=レーズン、【ディック】の由来は諸説ありますが、プディングがなまったもの、、とも言われています。イギリスでは下ネタのジョークにもなっています。
なんといっても特徴は、バターの代わりに 使うスエット、これはいわば牛脂の塊のようなもの。
中世にはすでに作られていたといいますが、一番古く公に登場するのは当時の人気シェフだったAlexis Soyerがレシピを公表した1849年とされています。
以来、安価に作れてすぐにお腹いっぱいになるデザートとして広まりました。
正直わたしは苦手なんです。
あったかいカスタードの海にあったかいケーキがうかんでいる。。ビジュアル的にも味的にもわたしはダメ。
9位)ライス・プディング
この投稿をInstagramで見る
ライス・プティングは、イギリス人でも「美味しい・美味しくない」の意見が真っ二つにわかれるデザート。
お米(短粒米)をミルク、砂糖で甘く煮たもので、時にはバニラ、ナツメグ、ジャム、またはシナモンで風味つけされています。
イギリスのみならず世界中で太古より親しまれているデザートなんだな、これが。
イギリスでは アジアとの交易を通じ、11世紀から作られ始めたとの説があり、今ではスーパーのデザート売り場で幅をきかせているイギリス人に人気のスィーツ。
日本人である私にとっては、おはぎは美味しくても、【ミルクで甘く煮たお米】というのがどうしても無理。
8位)フラップジャック
この投稿をInstagramで見る
イギリスの子どもたちが大好きなフラップジャック(Flapjacks)!
フラップジャックはいわゆるオーツ麦たっぷりのシリアルバーのようなもの。
オートミールだけでシンプルにつくられているものや、ドライフルーツ、ナッツ類が沢山入っているもの、アレンジも楽しいお菓子。
オートミールのお菓子ということで「健康的なおやつ」・「栄養満点の補助食品」とイギリスママ達は考えているふしがあるけれど、材料にはバターやゴールデンシロップがたっぷりはいっているので要注意。
栄養価は確かに高いものの、カロリーは相当高い!!
先日、カフェにて上にホワイトチョコでデコレーションされチェリージャムのサンドしてあるフラップジャックを食べました。
その美味しいのなんのって!
しかし、、次の日の朝には頬におおきなニキビを発見。。イギリス人の作るフラップジャックは危険です(でも美味しかった!)
わたしも息子のおやつによくつくります!(甘さ控えめネ)
7位)レモン・ドリズル・ケーキ
この投稿をInstagramで見る
名前のとおりレモンのケーキ、Lemon drizzle cakeです。
イギリスのカフェやティールームの定番ケーキ。
ドリズル(Drizzle)とは「霧雨、小雨」の意味、このケーキは、焼きあげたまだ温かいケーキの上から、レモンシロップを(レモン果汁と粉砂糖を混ぜたもの) 全体がしっとりするまでたっぷりと含ませるケーキなんです。
レモンの酸味が効いて甘酸っぱさがなんともいえない、わたしもカフェでよくオーダーします。
6位)アップルクランブルケーキ
この投稿をInstagramで見る
イギリスが起源のアップルクランブルケーキは、上にのったサクサクのクランブルと、ケーキの中にはいったたっぶりのジューシーなフルーツを味わえるケーキ!
クランブルは、第2時世界大戦中の物資不足の時代に、ペイストリーの材料不足を補うためにパイの代用品として使われるようになったとのこと。レシピのシンプルさも人気に火をつける結果になりました。
リンゴのクランブルが人気ですが、他にルバーブ、ブルーベリー、ブラックベリー、アプリコット、プラムなどもよくレシピに使われます。
わたしは個人的にブルーベリークランブルケーキが大好き!
イギリスでは、クランブルケーキにアイスクリームやクリーム、カスタードを添えていただく場面をよくみかけます。
このケーキの醍醐味は、サクサクのクランブル、甘酸っぱくとろとろフルーツのフィリング、この2つのバランスが絶妙なケーキなのです。
日本人も美味しいと思う人続出です。お試しあれ!
5位)ショートブレッド
この投稿をInstagramで見る
ショートブレッドは、スコットランド発祥のバタービスケット。
沖縄のちんすこう みたいなサクっとほろっとしたビスケットです。
最も古いレシピの記事は、1736年にスコットランド人のMcLintoc夫人によって書かれたとされています。
ショートブレッドの材料は【小麦粉・バター・砂糖・塩】の4種類のみ。
ふるった粉にバターを切り混ぜポロポロにしてから砂糖をくわえる、という 一般的なクッキー類の作り方とは逆の手順が特徴。
今や、ウォーカー社(Warlkers)の ショートブレッドに代表されるイギリスを代表するお菓子に成長し、イギリスの観光客のお土産に一番人気のビスケットです。
4位)ビクトリア・スポンジケーキ
この投稿をInstagramで見る
ビクトリアスポンジケーキは、別名ビクトリアサンドイッチとも呼ばれるケーキ。
なんのことはない、基本はスポンジケーキにストロベリーなどベリー系のジャム(ホイップクリームやバタークリームを挟んだものもある)をはさんだケーキ。
イギリスのカフェやティールームに必ずといっていいほど置いてあります。
ビクトリア女王(1819-1901)のお気に入りだったというこのケーキ。
ビクトリア女王のお気に入りはラズベリージャムのみをサンドし、トップにシュガーをふりかけたシンプルなものだったそう。
ビクトリア女王の影響によって、19世紀のアフタヌーンティーで大人気スィーツになりました。
また、イギリスでは【知らない人がいない】というくらい有名な料理研究家(スィーツ・ベイクの専門家)メアリー・ベリー(Mary Berry)のお気に入りのケーキとしても有名です。
3位)トライフル
この投稿をInstagramで見る
トライフルはイギリスで生まれたデザートで、初めてレシピが紹介されたのは1596年と古い歴史があります。
重ねていくだけの簡単レシピなのに見た目は華やか!
こどもも大好き!
大人でもトライフルが嫌いだという人に会ったことがありません。日本でも簡単に作れるのでおすすめ。
2位)キャロットケーキ
この投稿をInstagramで見る
名前のとおり、生地に人参がこれでもか!とはいっているケーキ。
イギリスでは中世からスィーツに人参をつかっていました。
当時は甘味料は高価で希少だったため、野菜の中でテンサイに次いで糖分を多く含むニンジンは入手しやすく、デザートを作るのに重宝されたのです。
確かにイギリスの人参は、日本の人参とくらべて非常に甘い!
さらに、イギリス中に広まるきっかけとなったのが第二次世界大戦です。
配給制による物資不足により、イギリスでキャロットをつかったケーキの人気が復活しました。
現在は、トップにクリームチーズアイシングがこんもり乗っているキャロットケーキが多いですが、これは比較的新しく1960年代に初めて登場しました。
キャロットケーキは、ベジタリアンやヴィーガンにも支持されています。ナッツ、レーズン、パイナップル、ココナッツ等が加えられ、わたしたち家族も大好物!
フランスでは馴染みがないようで、フランスから友人や親戚がきたときには、キャロットケーキでおもてなしをするアルノ家です。
1位)スコーン&クロテッドクリーム
イギリスの伝統的お菓子、堂々の第一位は、間違いなくイギリスで一番有名で親しみのあるスィーツ。
そして、伝統的クリームティーやアフタヌーンティーには欠かせないものです。
お茶と一緒にいただく、スコーンのクロテッド・クリーム&ジャム添えを、イギリスでjは「クリームティー」といい親しまれてます!
スコーンはもともとスコットランドのバノック(bannock)と呼ばれるお菓子がその起源とされ、名前の由来はスコーンと呼ばれるスコットランドの王だとされています。
また【家庭の味】が受け継がれていて、母親から習ったスコーンレシピを大事にしているというイギリス人友人の話を聞きました。
衝撃的に美味しい!と感じるのが【クロテッド・クリーム】、これはバターよりあっさり軽く、生クリームよりこってり、それでいて後味はさっぱりしたフレッシュなクリーム。
できあがったスコーンを皿にのせ、クロテッドクリームとジャムを添え、お気に入りのティーとともに召し上がれ!
なんともいえない美味しさのイギリスの王道スィーツです。
正式なアフタヌーンティーを食べる方法はこちらで確認ください!
▼「これぞ英国式!アフタヌーンティーの正式マナー(食べ方)」
▼憧れの【ザ・リッツ】アフタヌーンティー珍道中はこちらの記事です。服装やマナーなど、本場のアフタヌーンティーの予習ができます。
▼英国伝統菓子を一挙に30種類以上あつめた記事はこちらです。
まとめ
以上、イギリス伝統的なお菓子をアルノ流にランキングしてみました。
美味しさだけでなく、王道スィーツ、めずらしいもの、好きなものをランクイン!
こうしてずらりと見てみると、いろいろありますね!まだまだあるんです。
イギリスのお菓子は、見た目も味も『華やかで繊細なフランスのお菓子』に比べると、『素朴で生活に密接したお菓子』が多いように感じます。
レシピも工程が少なく、簡単なものが多い。
まさに「家庭のお菓子」。
イギリスのカフェやティールームでも、繊細さとはかけはなれた素朴な家庭っぽい雰囲気のケーキが並んでいるはずです。
私の場合、最初は甘すぎてうけつけなかったイギリスのお菓子も、今ではティーとともに美味しくいだたいています。
イギリスの伝統のお菓子、食べてみたいものがあったでしょうか?
おすすめレシピ本は、予約がなかなか取れないお菓子教室「Mornington Crescent(モーニングトン・クレセント)』のこの一冊。『イギリスのお菓子って美味しいんだ』が実感できます。おすすめ!
たまにはちょっとかわった英国菓子をおともに。たのしいティータイムをおすごしください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。Byアルノ