・聖ジョージデーってどんな日?
毎年4月23日はイギリスの守護聖人「セント・ジョージの日(St. George’s Day)」で、イギリスの記念日になっています。
聖ジョージってどんな人?なぜイギリスの守護聖人なの?ドラゴン伝説って何?聖ジョージの日にどんなお祝いをすればいいの?
そんな聖ジョージにまつわるさまざまな疑問を調査しました!
この記事では聖ジョージの伝説と、聖ジョージの日について紹介します。
記事を書いているのは、在英歴10年のアルノです。聖ジョージのドラゴン伝説や、セントジョーンズデーの過ごし方がわかります。
聖ジョージってどんな人?
聖ジョージ(Saint George)は、聖ゲオルギオス(Georgios)とも呼ばれる、キリスト教の聖人の一人です。
古代ローマ時代の兵士であり、ローマ皇帝ディオクレティアヌス帝の警備として仕えていました。
皇帝によるキリスト教徒への大迫害で 棄宗を拒否し 殉死したといわれています。
この聖ジョージはイギリスの守護聖人となり、毎年 4月 23日を記念日(St. George’s Day)としてお祝いされます。
セントジョージの最も有名な伝説は、ドラゴン退治の伝説です!
聖ジョージとドラゴン退治の伝説
聖ジョージとドラゴン退治の伝説を紹介します。
旅を続けていた聖ジョージは、シレーネの町で出会った貧しい男からこの町がドラゴンに苦しめられていることを聞きます。
貧しい男は、町でたった一つの井戸から水を汲むために、村の若い女性が毎日生贄にされると語りました。
井戸はドラゴンに支配されていたのです。そして次は王の娘が生贄になる番で、王はドラゴンを倒した者に姫との結婚を許す、と伝えました。
聖ジョージは姫を救うことを決意し、ドラゴン退治へむかいます。
毒を吐くドラゴンのその鱗はとても硬く、聖ジョージの槍は砕けます。
落馬した聖ジョージでしたが彼は魔法のオレンジツリーの力で力を回復します。
彼は剣を手に持って竜に向かって突進し、鱗のない翼の下に剣を突き刺しドラドンを倒しました。
ドラゴンの血は赤いバラに変わったという伝説も残っています。
聖ジョージがドラゴン退治に成功した後、シレーネの人々はようやく水を自由に得ることができるようになり、聖ジョージが伝えるキリスト教の教えを受け入れるようになりました。
聖ジョージのドラゴン退治伝説には、他にもいろんなバージョンがあります。ここではイギリス人から教えてもらったイギリスで流布している物語を紹介しました。
セントジョージがイングランドの守護聖人である理由
イギリスの守護聖人である聖ジョージですが、イギリスに足を踏み入れた記録はまったくありません。
イギリスには直接的な関わりのない聖人ということになりますね。
そんな聖ジョージがなぜイギリス(イングランド)の守護聖人になったのか?
1348年ごろ聖ジョージを好んでいたエドワード3世により正式にイングランドの守護聖人として定められたと言われています(ガーター騎士団のシンボルに使用)。
14世紀以降になると「イングランドの守護聖人、聖ジョージ」は完全に定着しました。
現在ユニオンジャックの一部となっている白地に赤の十字の「セントジョージクロス」は、イングランドの旗であり、4月23日の聖ジョージの日に掲げられます。
現在、セントジョージズクロスの旗はサッカー、ラグビー、クリケットの試合で使用され、ファンは旗をもち、顔をペイントしてイングランドを応援します!
合わせて、イギリスの国旗ユニオンジャックの記事を読むと理解が深まります。
聖ジョージの日(St. George’s Day)に何をするの?
イングランドの守護聖人「聖ジョージの日(セントジョージデー)」は、聖人が殉死した日であり、聖人を称える記念日です。
毎年4月23日とその前日にロンドンを中心にさまざまなイベントでお祝いされますが、一部の守護聖人の日とは異なり、セントジョージデーは公的な休日(バンクホリデー)ではないため、交通機関や学校、企業は通常通り営業しています。
アイルランドの聖パトリックスデーとウェールズの聖デビッドズデー、スコットランドの聖アンドリュースデーは、聖ジョージデーに比べると大規模にお祝いされます。
かつてはクリスマスと動揺に盛大にお祝いされていたと言われる聖ジョージデーですが、18世紀ごろから時間の経過とともに衰退しています。
▼セントパトリックスデーについてはこちらの記事が参考になります。
聖ジョージの日の過ごし方
聖ジョージの日にイギリスの人々はどのように過ごすのでしょうか?
例年、ロンドンでは聖ジョージデーをパレードや音楽コンサートなどのお祝いイベントで盛り上がります。
有名なものでトラファルガー広場やピカデリー・サーカス、ロイヤルアルバートホールのガラ・コンサートなどのイベント
かつてはドラゴン退治伝説の「ドラゴンの血が赤いバラに変わった」という伝説にちなんで、人々は赤いバラを胸に飾ったと言われています。
各家庭やパプでセント・ジョージ・クロスの旗を家に飾る風習は、田舎にいけばいくほど見かける光景です。
また、いくつかの教会では聖ジョージの日に最も近い日曜に聖歌「エルサレム」を歌う習慣も残されているそうです。
いずれにしても聖ジョージの日とは、イングランドへの愛を感じる日です。イングランドの旗を飾り、イギリス料理やイギリスビールで食卓を飾り、お祝いしませんか?
まとめ
以上、「聖ジョージって何した人?セントジョージデーの過ごし方」について紹介しました。
イングランドの守護聖人、聖ジョージですが、実際にはイギリスとの直接的なかかわりのない聖人でした。
まとめると、、、
聖ジョージは、紀元前280年頃の古代ローマにうまれたキリスト教の勇敢な殉教者。
後世に彼の強さや勇気、そして信仰心がヨーロッパ中に広まり、中世イギリス国王のエドワード3世の興味を強くひいたことから、イングランドの守護聖人となりました!
4月23日の聖ジョージの日には、強引なお祝い好きアルノは、イングランドビールでお祝いします。
そういえば、日本の愛国を示す日といえば、2月11日の「建国記念日」ですね。
この日は 日本神話の初代天皇である神武天皇の即位日にあたります。
日本の建国記念日は、神話が由来ですよ。なんかスゴイですね。
どれだけの日本人がこの日に「日本の建国をしのび、国を愛する心を養う。」ことを意識しているのでしょうか?
うーん、わたしにとっての「建国記念日」は、「国民の休日」のひとつというだけの日でしたね。心を改め、今後は日本のビールでお祝いすることにします。
あわせてスコットランド、ウェールズ、アイルランドの記事を読むと、さらに理解が深まります。
英国南西部デボンのエクセターよりお届けしました。
この記事があなたのお役にたてばうれしいです。 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。Byアルノ