セントパトリックス・デーを楽しむための8つの豆知識

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イギリスからこんにちは。先日イギリスの教会イベント「セント・パトリックス・デー」のお祝いに参加してきたアルノです。

参加者は、緑の服やアクセサリーを身に着け、アイルランドの食べ物が振る舞われ、セントパトリックスデーの由来となった聖パトリックスの物語やアイルランドのことについて話を聞きました。

毎年3月17日のセントパトリックス・デー(Saint Patrick’s Day)、いったい何のお祭りでしょう?

日本でも、3月17日は緑色を身に着けたり、アイリッシュパブへでかけたり、パレードに参加したり、、と非常に盛り上がってますよね。

セントパトリックスデーに
【この8つをおさえておけば、この日の理解が深まり、より楽しめる】
ということをまとめました。

セントパトリックスデー(St Patrick’s Day)とは?

3月17日は、アイルランドにキリスト教を広めた聖パトリックという実在した人物の命日。

聖人の功績を称え、この日を祝日として祝います。聖パトリックは、アイルランドの守護聖人となっています。

聖パトリックの時代は、書面による記録がされていなかった時代であり、聖パトリックの多くの物語は口語で伝えられ、神話、伝説、または民間伝承として知られるようになりました。

この聖パトリックはそもそもアイルランドではなく、イギリス本土のウェールズで生まれ、名をパトリキウスと言いました。

家族全員がキリスト教徒でしたが、16歳のときアイルランドの海賊に誘拐され、アイルランドの奴隷(羊飼い)となります。当時アイルランドはケルト文化一色で、キリスト教は広く伝道されていませんでした。

そんな中、神のお告げを聞き、神に従って牧場から逃れ、故郷のウェールズへ戻りました。そして、7年間神学を学んだといわれます。

432年、ローマ司教から布教の命を受け、キリスト教をひろめるために再びアイルランドへ渡りました。

432年から461年に亡くなるまでアイルランド中を旅しながら、各地に修道院・学校・教会を建てたと言われています。

日本では、聖徳太子が摂政となったのが593年なので、聖徳太子の時代よりずっと以前の人物ですね。

アイルランドでは、非常に尊敬されている聖パトリックスです。

セント・パトリックス・デーを楽しむための豆知識:8選

1.グリーンを身につける

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アイルランドは見渡す限り緑!緑!緑!自然豊かな風景が広がっています。

アイルランドが一年を通じて緑豊かな理由に、アイルランドの気候が関係しています。北大西洋海流(暖流)と偏西風の影響をうけ温暖湿潤で雨が多く、年間を通して雪が積もることはほとんどなく、穏やかな気候。そのため一年を通じて濃い緑が保たれている、というわけです。

異名は「エメラルドの島(Emerald Isle)」

「緑」はアイルランドのシンボルカラーであり、祝日であるセントパトリックス・デーには「緑」のものを身につける習慣があるのです。

グリーンカラーなら、服、帽子、アクセサリー、靴、バックなどなんでも大丈夫です。何かグリーンのものを見につけてでかけましょう。

【グリーンカラー】は、セント・パトリックス・デーの1つ目のシンボルです。


2. 三つ葉のシャムロック(shamrock

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セント・パトリックス・デーには、「シャムロック(shamrock」といわれる、三つ葉のシロツメ草(クローバー)を目にします。

このシャムロック、アイルランドの国花でもあり、アイルランドにとって重要な植物です。
ラグビーのアイルランド代表の旗の1つにもシャムロックが使われています。

当時ケルト文化全盛だったアイルランドで布教していた聖パトリックが、三つ葉のシャムロックを用いて布教したのがきっかけでした。

シャムロックは、もともとケルトで神聖なものとされていた植物。そのシャムロックを用いてキリスト教の教え三位一体を説いて布教活動を行ったのです。

【三位一体(さんみいったい)の教えとは?】
キリスト教において「父」と「子(キリスト)」と「聖霊(聖神)」が「一体(唯一の神)」であるとする教え。
 【三つ葉のシャムロック】は、セント・パトリックス・デーの2つ目のシンボルです。

3.おじさんの妖精レプリカン(Leprechaun)

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大きな緑のハットに、緑の服を着たヒゲのおじさん妖精、それがレプリカンです。
セント・パトリクス・デーの3つ目のシンボルに大きな緑色のハットがあるのは、このレプリカン(Leprechaun)に由来します。
そして、パレードには必ずこのレプリカンの仮装をしたおじさんが出没、またセント・パトリックス・デーのシンボルにもなっています。

アイルランドの伝承民話に登場する孤独な妖精だとされるレプリカン。
彼は、靴職人であり、壺に入れた沢山の金貨虹の下に埋めて隠している、もし人間に捕まったら自由と引き換えに人間に3つの願い事を授ける、などの物語があります。

孤独な妖精といわれるレプリカンですが、現代のレプリカンのキャラクターイメージは【陽気なおじさん】ですね。

農村部のアイルランドにのみ生息し、地下の洞穴に住んでいるそうです。いつか見つかるでしょうか。

レプリンカンを象徴する【緑の帽子】は、セント・パトリックス・デーの3つ目のシンボルです。

4.聖パトリックスと蛇

アイルランドには蛇が生息していません。

聖パトリックは、サタン(悪魔)を象徴する蛇を全て海に追い払ったという言い伝えが残されています。

聖パトリックはアイルランドから悪しきもの(蛇)を一掃し、国全体を変えたということを表すエピソードです。

5.ギネス (Guinness) は飲んでおきたい

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ギネスは、アイルランドを代表するビールです。

1759年、アイルランド(南)の首都ダブリンのセント・ジェームズ・ゲート醸造所で誕生した黒スタウトビール。

このビールの特徴は、琥珀色でクリーミーな泡立ち、苦味、強いホップの香りです。

ギネススタウトは、水、大麦麦芽、ホップ、醸造用イーストから作られていますが、麦芽にする前の大麦を焙煎することが他のビールと異なります。

そして、栄養価が高いとされ「コップに入った食事」という評価があるにもかわらず、ギネスは英パイント(=568 ml)当たりわずか198kcalと非常に低カロリー。

イギリス人から聞いた話ですが、昔のアイルランドの貧しい家庭では、赤ちゃんの栄養補給に少量のギネスを与えていた、とのこと。思わず「ほんまかいな!?」と思いましたが、、そのくらい栄養価が高いんですね。

またギネスに鉄分が豊富なことは有名です。

アメリカのウィスコンシン大学の研究において、ギネスは心臓発作や血栓ができるリスクを低下させる効果があると発表され大きな話題になりました。ギネスの中に存在する抗酸化物質の化合物が、動脈壁に有害コレステロールの蓄積する速度を下げるために、健康に有益であることが発見されたとのことです。

■2003年の記事ですが、イギリスBBCの健康ニュースで紹介されています。↓

6.アイリッシュ・ミュージックで心ふるわせよう

アイルランド人にとって音楽は非常に重要です。
今日の世界のミュージックシーンは、アイルランドルーツのミュージシャンが多いのを知っていますか?

アイルランド人がイメージする「アイリッシュミュージック」とは、「リール」や「ジグ」などのダンス曲またアイルランドの伝統的な「シャンノース」の歌です。

映画「タイタニック」で演奏される気落ちが高ぶるような音楽、あれは「ジグ」です。

また、楽器にも特徴があります。
古くから演奏されているフィドル(バイオリン)やイリアンパイプス(アイルランドのバグパイプ)、アイルランドの国章にもなっているハープ、太鼓のバウロンも独特。そういえば、クラッシックバイオリニストの友人が、アイリッシュバイオリンは弾き方がまったく違うと言っていました。

わたしにとってアイリッシュミュージックは、心が掻き立てられるというか感情を大きく揺さぶられます。セントパトリックスデーに、アイリッシュ音楽を聴いて、心ふるわせましょう!

7.これは食べておきたい!アイルランド名物料理4選

1. ソーダブレッド(Soda Bread)

イーストでは無く重曹でふくらませた無発酵パンが、ソーダブレッド。アイルランドの主食になっています。

通常のパン作りよりも簡単で時間がかからず、味わいは素朴で、カットしたブレッドにアイリッシュバターをたっぷりぬって食べました。

2.ギネス・ビーフシチュー(Guinnes Beefstew)

牛肉と、炒めた玉ねぎ、人参などの野菜にギネスビールを加えて、じっくり煮込みます。ギネスのコクがシチューによく合います。

マッシュポテトやベイクドポテトを添えるのがアイルランド流。

3.ボクスティ Boxty

アイルランド北部の代表的な料理で、ポテトのパンケーキです。

基本の味付けは、塩コショウだけ。すりおろしたじゃがいもと茹でて潰したじゃがいも合わせて、フライパンでパンケーキのように焼きます。最近よく見かけるのは、中に肉やチーズなどいれロール状にしたもの。

4.コルカノン(Colcannon)


コルカノンは、クリーミーなマッシュポテトとキャベツ(ケールも)が入ったアイリッシュ料理です。

ベーコンやハムを混ぜたりもしますが、基本の味付けはやっぱり塩・こしょうのシンプル料理。

まとめ

日本でも話題になっている毎年3月17日のセントパトリックスデーのお祝い。
外出の際は、キーワードとなる3つのモチーフを忘れずに。

1、グリーンカラー
2、三つ葉のシャムロック
3、緑の帽子(おじさん妖精のレプリカン)

今回紹介した聖パトリックスに関連する8つの豆知識をおさえておけば、もっとセントパトリックスデーが楽しめると思います。

3月17日、わたしはグリーンのワンピースに、ギネスビーフシチューとギネスビールでディナーの予定です。

「セントパトリッックス・デーを楽しむための8つの豆知識」、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

Happy St. Patrick’s Day

追記:
この記事がきっかけとなり、イギリスとアイルランドの関係と北アイルランド問題についてもまとめています。イギリスに滞在予定のかたの参考になれば幸いです。

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