・イギリスDevon州って住みやすいの?
イギリスの南西部Devon(デヴォン/以下デボン )は、「寒い国」といわれるイギリスでも比較的暖かい気候の州です。
州都であるExeter(エクセター)まではロンドンから電車で約2時間20分ほどと案外近く、小さいながらも国際空港を持ち、交通の便も悪くありません。
わたしがロンドンからDevonに引っ越しした当初は、小さい街並みが物足りなく退屈に感じたものでした。
しかし約5年間この地域に住んでみて、ロンドン時代に嫌いだったイギリスをより理解できるようになり、イギリスの文化、歴史についても理解を深められたきっかけの場所となりました。そして、住めば住むほどこの土地が好きになっています。
イギリスでも、住みやすいといわれるデヴォン(DEVON)州の7つの魅力を、実際に住んでいるわたしの目を通して紹介します。
記事を書いているのは、在英歴10年のアルノです。英国デボンへの引っ越しを考えている方の参考になればうれしいです。デボン州の観光情報はこちらです。
デボンは温暖な気候が魅力
イギリス南西部デボンは、北大西洋海流(ノース・アトランティック・ドリフト)の影響から、暖かい夏と穏やかな冬に恵まれています。
イギリスは一年をとおして寒冷な地といわれています。
印象的な思い出は、私が初めてイギリスに到着した2015年の7月のこと。
沖縄で暮らしていたことと夏だということが重なり、準備した衣服は夏服がメイン。あとは羽織る用のカーディガン。サンダルを数足。しかし、7月のロンドンは肌寒くて夏服なんて袖を通せませんでした。
わたしの最初のイギリス気候の感想は…?
「なんだこの国!夏がないのか!?」
Devonに引っ越して初めての夏、最高気温38度!サマーワンピースにサンダル!
私のDevonの夏の感想は?
「え!?イギリスにも夏ってあったんだ!」
公園でも子供たちが夏になるとスプラッシュウォーターパーク(水遊びができる公園)で遊びます。
2018年頃からイギリスには毎年「熱波」が到来するようになりました。しかし海にちかいデボンは、日影にはいると内陸地よりはすごしやすいです。
冬は、雪がつもることはめずらしく、比較的穏やかにすごせます。
気候は毎日の生活にかかわる重要な要素です。気候がいいと、気分もあがる!
デボンは交通アクセスのよさが魅力!
デボンは、西にはサーフィンのメッカであるコーンウォール、東にはジェラシックコースト連なるドーセットと、チェダー村で有名なサマセットにそれぞれ接しています。
また広大な荒野のダートムーア国立公園があり、サマセットとの間にはエクスムーア国立公園と、大自然に囲まれています。
これ以外の地域は田園が広がっていて、特に夏の海岸線沿いの町(イングリッシュ・リヴィエラ)には多くの観光客が集まります。
Devonから車で出発すると、すぐそれらの地域にアクセスできます。
それぞれの地域は観光でうるおう場所でもあり、地域ならではのスポーツ、お祭りなどのイベントへの参加、特産品、ワイン、チーズ、サイダー、自家製ソーセージ、オーガニックの食材などあらゆる食を堪能することもできます。
もちろんデボン自体にも特色ある観光、特産品はあふれています。
また、デボンの州都エクセター(Exeter)は、ロンドンから電車で3時間ほどというアクセスのよさ!
このアクセスのよさから交通の便に左右されない気象庁(Met Office)や金融会社などがDevonに誘致されていることもこのデボンという土地の魅力が図れます。
生活する場所としても、街の大小に比例しテスコ(Tesco)、セインズベリー(Sainsbury)、ウェイトローズ(Waitrose)、マークスアンドスペンサー(M&S)、モリソンズ(Morrisons)、アスダ(Asda)などのイギリスを代表するスーパーが揃っていることは言うまでもありません。
また、Exeterなど少し大きめの街には日本食が手に入る中華系スーパーマーケットもあり、生活に必要なものは近くにそろっています。
和食つくりに中華系スーパーマーケットは必要!
鉄道の駅、空港、バス、高速道路が整備されていて、近隣都市のブリストル、プリマスも近い!
デボンは食べ物が魅力的!
伝統的なDevonのデザートといえば、クリーム・ティー(紅茶とスコーン、ジャムとクロテッド・クリームのセット)です。
クリームティー発祥の地と言われるのがデボンです。
Devonにはファームも多く、ロンドンの友人たちに人気のオーガニック野菜Boxで有名な「Rever ford Organic」もここDevonにあります。
リバーフォードのベジボックスはレシピ付きで本当においしい!おすすめです。
また、イギリスでベストファームショップとされる「Darts Farm」もDevonにあります。
そして、野菜、フルーツ、牛、豚、鳥、羊、はちみつ農家、フィッシュマーケットなど、あらゆる新鮮なローカルフードがここDevonでは簡単に手にはいります。
もちろん、私達家族もローカルオーガニックのベジBOXで美味しい野菜を安心して食べています。感謝!
デボンは地元民が穏やか
ロンドンに住んでいたころのイギリスの印象…
「いったいどこにイギリス紳士がいるの!?」
と思っていました!
ロンドンは人種のるつぼで、多国籍の文化や言語に出会える都市です。また英国王室を頂点にした階級制度が残っている国で、地域によっても多少文化が異なるため、同じイギリス人でも教養レベルや態度、言葉などまったく異なります。
それが魅力ともいえますが、わたしはロンドンになじめずにいました。
バスに乗れば罵り合う人々に遭遇し、人の顔はみな疲れ切っているように見えました。
Devonでは、私たち日本人を含め、外国人と呼ばれる人々は少数派で、まわりでは生粋のイギリス人が生まれた土地を守って暮らしています。(学生都市は多国籍ですよ!)
息子の小学校のクラスではアジア系は息子一人、ドイツやスペインなど他のヨーロッパ諸国からの人々もいますが、多いのはイギリス人です。
わたしがDevonで出会ったイギリス人、その他の国の人々は言いたいことははっきり言うし、心を許すまで長い時間がかかりますが、いったん受け入れてくれたらとても温かく接してくれます。
Devonの人々を象徴するのが、車の運転時の挨拶です。
運転ではほとんどのドライバーが道を心よく譲りあいます。その際に暗黙のルールとして互いに手をかざします。感謝の気持ちを込めて。
穏やかでフレンドリーな人たちに出会える場所、それがDevonです。
(注)
一部には「ラフ」とよばれるお下品系な人があつまる地域があります。コロナ禍以降は浮浪者も増えたように感じています。デボンすべてが安心できる地域というわけではありません。
デボンは観光地として魅力的
デボンはイギリス中から観光客がやってくる地域です。
ビーチ、港町、ダートモーアの大自然、街の魅力がたくさんつまった場所なので、季節を通して退屈することはありません。
■鉄道好きには?
鉄道発祥の国イギリス。ここDevonは現在も蒸気機関車が走っています。(運営はSouth Devon Railway)
■スポーツ好きには?
ゴルフ、サーフィン、クライミング、カヌー、カヤック、乗馬、ヨットセーリング、フィッシング、サイクリング、、、枚挙にいとまがないほど豊富なスポーツアクティビティができます。
■海好きには?
北に行けばノースDevonの透明度の高く開放的なビーチが広がっています。サーフィンのメッカ。フランス側のイギリス海峡では、「イギリスのリビエラ」(リゾート地)と言われるトーキー(Torquay)や港町ブリクスハム(Brixham)などさまざまな海に出会えます。
■大自然を満喫したければ?
岩と荒野が広がる壮大な景色のダートムーア国立公園へ行きましょう。トアと言われるダートムーアの奇岩を眺めつつお弁当でハイキング。ここはエネルギースポットとしても有名なのです。ここで大地のエネルギーを味わえます
■何か面白いこと発見したいなら?
夏のカーニバル、最大級の農畜産展であるデボンショー、秋のオータムフェア、ミュージックコンサート、アートフェア、Devon一帯で季節に応じて様々なイベントが目白押しです。
それぞれの町には特徴があり、訪れるたびに新たな発見があります。
例えばとても小さな海辺の街、ティンマス。アガサ・クリステティゆかりの土地、無料でだれでもピクニックができるフィンブル橋など。これらは家族連れがゆっくり過ごすのにおすすめです。
デボンは太古の歴史を感じるジュラシックコーストがある
デボンからドーセットにかけては「ジュラシック・コースト」と呼ばれる太古を感じる海岸がつらなる地域です。
「ジュラシックコースト」は、ユネスコの世界遺産(自然遺産)に指定されていて、デボン州のエクスマス(Exmouth)海岸から連なる中生代のジュラ紀地層は圧巻!
Devonにちなんでつけられた「デボン紀」と呼ばれる4億0800万年前から3億6300万年前の地質時代に思いをはせ、ロマンを感じずにはいられません。
このジュラシックコーストでの化石採取(フォッシルハント)はとてもポピュラーでツアーもあります。見るとわかりますが海岸にそびえる岩肌は太古の地層がまる出し状態。アンモナイトなどの化石がとれることでも有名です。
大潮の翌日に岩が大きく削られていれば大物化石に出会えるチャンスです!
デボンは子育てによい環境がある
わたしが考える子育てによい環境とは、第一に安全であること、学校が整備されていること、図書館があること、公園があり緑豊かな場所であること。
デボンにはそれがそろっています。
加えて人々の穏やかな気質と大自然は、ゆったりとした気持ちで子育てをすることができます。
Devonの州都Exeter(エクセター)に移住予定の女性は、Belmont Charch(ベルモントチャーチ)という教会で多国籍女性のための無料の英語教室(火曜午前10時~)と、インターナショナルカフェ(木曜午前10時~)が開催されています。
英語を母国語としない女性の集まりで、デボンで子育ての相談や 無料英語レッスンが受けられます。ぜひ訪れてみてください。
まとめ
以上、「イギリスでDevon(デボン)州が住みやすい7つの理由」を紹介しました。
実際に住んでみると、イギリス南西部、Devon(デボン)はとても住みやすく、特に子育てにおすすめの場所です。
・イギリスのどこに留学しようか?
・どこに移住しようか?
・どこへ観光に行こうか?
もしこんなことで迷ったら、Devonにきてみませんか?
イギリス南西部デボンの観光、くらし情報についてはこちらでまとめています。
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最後まで読んでいただき、ありがとうございました。Byアルノ