英国の年間行事

ハロウィンってどんなお祭り?由来や歴史を英国人から教わった結果!

ハロウィン 歴史 イギリス 簡単

10月30日は、ハロウィンですね。

日本もりあがってるか~い?

日本の盛り上がりをよそに、本日はクリスチャンのイギリス人からハロウィンの歴史について教えてもらったので、このブログで共有したいと思います。

私が知っていたのはせいぜい「ジャック・オー・ランタン」の話なんですけどね。

いろんな意味で目からうろこでした。興味深いハロウィンの起源、歴史をどうぞ!

1.古代ケルトが起源

ハロウィン かがり火

ハロウィンは、そもそもケルト民族の「サウィン祭(Samhain)」が起源とされています。

ケルト民族とは、共通した文化をもちながら長期間ヨーロッパで移動を続けた民族で、2000年ほど前のヨーロッパに広く散在していました。

現代はアイルランド、スコットランド、ウェールズにその文化と風習が残っています。

サウィン祭は「秋の収穫を祝い、悪霊を追い払う」目的で開かれていたといいます。

古代のケルト民族の一年の終わり(大晦日)は、10月30日であり、新年の始まりは、11月1日でした。

また、10月30日は光を意味する夏の終わりであり、11月1日は闇を意味する冬の始まりだとも考えられていました。

このケルト族の大晦日にあたる10月30日は、「現世と異界が通じる日」と考えられ、死者が親族のもとに帰ってくるとともに、死者にまぎれて人に危害を加えるや悪魔や悪霊もやってくると考えられていました。

祭りでは作物を荒らし子供をさらう悪霊を追い出すため、身を守るための仮面をつけたり、追い払うための「かがり火」を焚きました。

アルノ
アルノ
サウィン祭って日本の「お盆」となんだか似ていますね! 


2.キリスト教とハロウィンの関係

ケルト民族は、歴史の流れのなかでローマ帝国など「キリスト教を信仰するほかの民族」の侵略を受け、住む場所を追いやられていきます。

ケルト土着のサウィン祭も、キリスト教の祭典「万聖節」(ばんせいせつ/All Saints’ Day)と結びつき、形をかえて定着していきました。

万霊節(ばんれいせつ、All Soul’s Day)とは?

カトリック教会では、「万聖節」の翌日の11月2日にあたり、この日は全ての死者の魂のために祈りを捧げます。

万聖節(ばんせいせつ、All Hallows)とは?

この「万聖節/All Hallows(オール・ハロウズ)」とは、万霊祭の前日である11月1日にあたり、カトリックの全ての聖人に祈りを捧げる日です。

そして、All Hallows(オール・ハロウズ)の11月1日の前夜(eve/イブ)である10月31日がHallows eve(ハロウズ・イブ)と呼ばれるようになり、サウィン祭りと置き換えられていきました。

3.ジャック・オー・ランタン

ジャック・オー・ランタンPhoto by David Menidrey on Unsplash

ハロウィンといえば、さまざまな形にくりぬかれたカボチャ!

このかぼちゃは、「ジャック・オー・ランタン(Jack-o’-Lantern」と呼ばれ、イギリスでもハロウィンの頃は店にかぼちゃが並びくりぬいてランタンを作るイベントがあちこちで開催されます。

いわば、ハロウィンのシンボルがこのジャック・オー・ランタン。

この「ジャック・オー・ランタン」の起源は、アイルランドの民話「スティンジー・ジャック(Stingy Jack)」という人物の物語に由来し、このころはカボチャではなく、カブが使われていました。

「スティンジー・ジャックの物語」

悪賢く嘘つきのスティンギージャックという男が、悪魔をもずる賢くだまし、「死んでも地獄におちない」という契約をむすびます。

彼は死後、生前の悪行から天国へいくことを拒否され、地獄へむかいますが悪魔との契約があるので地獄にもいけなくなったジャック。転がっていたカブに悪魔からもらった地獄の小さな炎の塊を入れランタンにし、片手に持って天国と地獄の間を彷徨いつづけます。

アメリカに移住したアイルランド移民は、このカブのランタンをアメリカで多く生産されていたカボチャに変えます。

日本の緑濃い南瓜はとても固く、くりぬくのも大変そうですが、海外で生産されているオレンジ色の西洋かぼちゃは、ナイフがスッととおり簡単にくりぬけるのも一因だったのではないでしょうか?

アルノ
アルノ
わたしも毎年作りますが、皮がやわらかいのでめっちゃ簡単にくりぬけます! 

 

◆かぼちゃのランタンを日本で作るのが難しい場合、LEDライトで気軽にハロウィン気分を盛り上げてくれるランタンがあります。海外の手作りジャック・オー・ランタンで一番よくみかける雰囲気のものがこちら。↓

◆家や部屋のインテリアとしてセンスあるな、と感じたのがこちら。↓

 

ハロウィンの日に作るカボチャのランタン、近年イギリスでも仮装した子供たちがこのランタンが灯っている家のドアをたたき、トリック・オア・トリートと言い、お菓子をもらいにいきます。

 

4.ハロウィン、世界にひろまる

イギリス(イングランド)の民族はヨーロッパ大陸から侵入してきたゲルマン民族の一派、アングロ-サクソンですが、ケルトの土地と深く結びつきキリスト教と深く関連しています。

そのため、ハロウィンはそんなイギリスや、ケルト文化をもつアイルランド、スコットランド・ウェールズで定着していました。

しかし、イギリスでは17世紀以降に11月5日のガイ・フォークス・ナイト(火薬陰謀事件の記念日)に置き換わり、ハロウィンの風習はすたれていきます。

 

イギリスでハロウィンがいまいち盛り上がらないのはそういった歴史があったからなんですね!

 

一方、アイルランド、スコットランド、ウェールズではずっと引き継がれていきます。

19世紀にはいると、アイルランド・スコットランドからアメリカへの大量移民が発生しました。

アイルランド移民は、ポテト飢饉によるもの。
▶関連記事「イギリスとアイルランドの関係と北アイルランド問題

スコットランド移民は、イギリスの圧政、ハイランド・クリアランスなどによるもの。

▶関連記事「スコットランドの歴史をわかりやすく紹介!イギリスとの確執ってある?)

 

この「Hallows eve(ハロウズ・イブ)」の習慣は、移民達によってアメリカへ渡りました。やがて「ハロウィン(Halloween)」と呼ばれるようになり、定着していきます。

「ハロウィン」は「ハロウズ・イブ」がアメリカでなまったものなんですね!

20世紀のはじめには人種や宗教に関係なく、アメリカ全土に広がりました。

今、ハロウィンは英語圏を中心に広まっています。

もともと習慣があったアイルランドやスコットランド、ウェールズ、習慣はうすれたもののイギリス、そしてイギリスが植民地化したカナダ、オーストラリア、ニュージーランドなどの国々、またはこの国から多くの移民を受け売れた国(例・アメリカ)などです。

5、ハロウィンとキリスト教

トリックオアトリートをする子どもたち

アイルランド、スコットランド、ウェールズ、そしてイギリスに広まったハロウィン。

現代のハロウィーンは、元々の由来とは無関係に、「子どもたちが仮装やお菓子を楽しむ祭り」「大人が仮装パーティをひらくお祭り」「なんだかわかないけど死者がよみがえる祭り」みたいな感じです。

私たち親子も、昨年は息子に仮装させイギリスの近所の家でカボチャのランタンが灯っている家に「トリック・オア・トリート」をしにいき、たくさんのお菓子をゲット!

ハロウィンを楽しむ姿には、ハロウィーンの宗教的な意味合いをあまり感じていないはずです。

しかし、キリスト教徒からみれば「異教の祭り」であり、タブー視しているキリスト教徒もいることを今回はじめて知りました。

敬虔なプロテスタント教徒の英語の先生は、ハロウィンをとても警戒していて、魔女や化け物などの衣装も嫌っていました。

ちなみに私は、日本人によくいがちな「THE無宗教」スタイル。キリスト教徒のこの考えにちょっとびっくり。

周りのキリスト教徒たちも「ふんふん」ってなってるし!

へ~。ハロウィンってそんな考えもあるんだ!と勉強になりました。

キリスト教徒曰く、仮装するなら魔女や死者などまがまがしいものではなく、妖精など愛らしい姿で。そして、「トリック・オア・トリート」は危険なので注意が必要だとも言っていました。

家主からみると、このドアとたたいているのが誰なのか?こどもかもしれないし、悪人の大人が控えている可能性もあります。

また、「トリック・オア・トリート」をする側からみても、この家の主がどんなひとなのかまったくわからない状態でドアを開けてもらうことになります。その家がもし恐ろしい人物の住む家だったら・・・?

こどもにこんな危険行為をさせる意味!って、彼女は息まいてました。

言われてみれば、なるほど。
しかし、、世知辛い世の中!


まとめ

ちょっと前まで「ハロウィンの起源はイギリス」とも思っていましたが、厳密にいうとアイルランド・スコットランド・ウェールズに暮らしていたケルト族からの風習でした!

日本のハロウィン事情はますます過熱していますが、仮装やかぼちゃや幽霊などのンボルを取り入れながらの「ハロウィン仮装おまつり」、「ハロウィン商業祭り」みたいになってますよね。

イギリス人から聞いたこの一連のハロウィンにまつわる話をきいた結果、わたしとしては今年のイギリスでのハロウィンはこのように過ごそうと思っています。

●こどもの「トリック・オア・トリート」は知り合いの家だけにとどめる
●家の前にかぼちゃのランタンは置かない(「トリック・オア・トリートされるのを避ける)
●仮装で、悪魔や死神、魔女などの恐ろしいイメージのものは避ける
●ハロウィンのイベントごとは、気軽に参加する
●やっぱり思いっきり楽しむ!
 

現代のイギリスは、こどものスクールでも「ハロウィン」の日に仮装する学校もあるくらい、案外アメリカ流にハロウィンを楽しんでいます。

キリスト教徒人口も少ない日本では、あまり気にせず気軽にとことん楽しみたいですよね。

でも、ハロウィンの起源や歴史を知らず

「で、、ハロウィンって結局何のお祭りだっけ?」

とわけのわからないまま楽しむより、その歴史や社会的背景を知ったうえで自分なりに楽しみたい。

わたしはそんな風に思いました。

あなたは、ハロウィンをどのようにすごしますか?

ハロウィンに読んであげたい英語の絵本はこちらの記事が参考になります。

ハロウィン 魔女っ子
イギリス人で大人気【ハロウィンの絵本12選】英国在住者が教えます!ハロウィンにイギリスで愛される英語絵本をまとめ。英語教育したい、英国の世界観が好き、海外で本当に読まれている絵本はどれ?ハロウィン気分を盛り上げる英語絵本を知りたい、こんなふうに考えている人に手にとってほしい、イギリスでベストセラーとなっている厳選「ハロウィンの絵本」12冊です。...

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。Byアルノ

ABOUT ME
アルノ
アルノ
イギリス南西部、デボン州の田舎町に住んでいます。 日々驚きの連続!イギリス生活のなかで感じた面白いこと、楽しいこと発見&とことん追求ブログです。 イギリス生活の日常は、Twitterでほぼ日でつぶやいています。