・ヨーロッパ諸国の 国民性が知りたい!
あなたはヨーロッパの人々のことを、、「紳士淑女が多く礼儀正しい、先進国だから経済的にも豊か」というイメージを持っていませんか?
実際にヨーロッパで暮らしてみると、日本で暮らしていたときに抱いていたヨーロッパ人に対する固定観念はガタガタに崩れました!
そしてじっくり観察すると「国民性のステレオタイプがあるようだ」、ということを発見します。
国民性はそれぞれの文化や歴史、民族性、宗教、地理的位置に大きく関わっているようです。
この記事は、ヨーロッパの国23ケ国を対象にした国民性のステレオタイプを紹介します。
あなたが海外のニュースを目にした時、海外の人と会話するときの参考になれば嬉しいです。
記事を書いているのは在英歴10年以上のアルノです。イギリス暮らしで実際に経験したEU諸国の人々との関わりとともに、一般的に欧米でイメージされている国民性のステレオタイプを紹介。もちろんすべての人に当てはまるわけではありません。
あくまで参考にしてください!
①イギリスの国民性
イギリス国民性のステレオタイプを紹介します。
アメリカや日本では、「階級社会と紳士淑女」というイメージがありますが、、
ヨーロッパ人からは、「ビールで酔っ払い、サッカーに熱狂する国民」となります↓
私がアルコール依存性になった街をご紹介。
— えり 断酒部 (@erihaosakestop) July 24, 2022
上がアメリカ人がイメージするイギリス人。下がヨーロッパ人がイメージするイギリス人。
大体は下で合っている。#twetter断酒部 pic.twitter.com/iUugNFTPfl
また、雨が多く食べ物がまずい。素晴らしい歴史的建造物に、赤い電話ボックス、2階建てバスがイギリスの観光のイメージです。
ポジティブイメージとしては、長い王室の歴史があり、上位階層は非常に礼儀正しく、列にきちんと並ぶ。ちょっと日本人と似ていると言われています。
イギリスの民族性:基本的にゲルマン系のイングランド人(アングロ・サクソン人)民族
私の英国人のイメージは、二極化しています。「上流階級のイメージ」とともに、長く住めば住むほど「アル中とタトゥーの多いラフな国」の存在感は増してる(汗)
②フランスの国民性
フランスの国民性ステレオタイプは、、見栄っ張りの気取り屋、攻撃的で討論好き、世界で一番のロマンティスト!
フランス人の世界的なイメージは、ボーダーのシャツにバゲットの袋をもち、ベレー帽をかぶた人の姿。実際はベレー帽をかぶってるフランス人はあまり見かけません。
他には、「フランス人は非衛生的」、「車の運転があらい!」、「世界で一番甘い恋人」というイメージもあります。
フランスの民族性:基本的にラテン民族
英国からフランスへ旅すると、人々の服の色に中間色が多くなり、肌の露出が減ります。また、度肝を抜かれるほど美しい人に街中で出会います。美しいパリ!しかしゴミや犬の糞も街になじんでる
③ドイツの国民性
ドイツの国民性ステレオタイプは、ソーセージとビールを愛する、まったくユーモアのない働き者。
ひどい言われようですが、、。
音楽カルチャーや、クリスマス・マーケットも有名です。
自国の車を愛し、仕事は効率的で時間を守り、真面目で信頼できる国民というポジティブなイメージも強いです。
ドイツの民族性:ゲルマン系ドイツ民族
私が出会ったドイツ人は、真面目で伝統的な行事を大切にする人が多かったです。クリスマスの過ごし方も厳かなイメージ
④イタリアの国民性
イタリアの国民性ステレオタイプは、サッカー中毒者と愉快なファッショニスタ!
イタリア人はセクシーで美しくかっこいい、またファッションに興味のある人が多いイメージがあります。また、コーヒー、ピザ、パスタをこよなく愛します。
また、イタリア人の「マンマ愛(母愛)」は半端ないと言われています。家族愛の強い国民性。
イタリアの民族性:ラテン民族
今まで出会ったイタリア人は、明るくフレンドリー!そしてオリーブオイルに並々ならぬこだわりがあります。また、イギリスからイタリアに移住した友人は、みな美しく変化してます。
⑤ベルギーの国民性
ベルギー人の国民性ステレオタイプは、のんびりしていて争いごとが嫌い、ビールとチョコレート、ムール貝とワッフルが大好き!と考えられているよう。
観光としては、ブリュッセルのグラン・プラス、小便小僧が有名です。ベルギービールもおすすめ。
また、政治が混乱していて、EUの中心(EU本部がある)といったイメージもあります。
ベルギーの民族性:単一民族ではなくフラマン人(オランダ系)とワロン人(フランス系)が主な民族
ベルギーはお隣の国、フランスととても似ています。ブリュッセルへ行ったら、小便小僧をみて(世界三大がっかりといわれる)、ベルギーワッフルを食べましょう♪
⑥スイスの国民性
スイス人の国民性ステレオタイプは、時間厳守、控えめで内向的、そして秩序正しい人々。
自然豊かな国で、スキーのイメージも強い。スイス銀行、スイス時計も有名です。
生活は豊かだが質素、そして安全だと考えられていて、永世中立国であるがゆえに軍隊への国民皆兵制がある国としても有名です。
スイスの民族性:ゲルマン民族を主とする多民族国家。移民が多い。
日本人のがもつスイスのイメージは、「アルプスの少女ハイジ」あたり?スイスは中央所得値が世界で2番目に高く、国民全体が裕福な国だと考えられています。
⑦オランダの国民性
オランダ人の国民性ステレオタイプは、リベラル、貪欲、大麻政策、同性愛者が集う、自転車ラバー!
また身体的なステレオタイプは、オランダ人は背が高く、金髪で目が青い。
オランダが世界ではじめて同性愛者の結婚を認めた国であることから、ヨーロッパではオランダは同性愛者が多いというイメージもあるようです。
オランダの民族性:ゲルマン系民族
アムステルダムに1ヶ月滞在した経験があります。オランダ人の印象は、背が高く、オープンマインド。同時に町の中央にある売春地区「飾り窓」や、合法大麻の「コーヒーショップ」の存在にびっくり!
⑧オーストリアの国民性
オーストリア人の国民性ステレオタイプは、民族衣装に身をつつむ ユーモアを理解しない働き者!
ヨーロッパ全体からみると、オーストリア人は真面目で勤勉、しかしユーモアのセンスがないと考えられているようです。
またウィンタースポーツが盛んで、裕福というイメージもあります。
オーストリアの民族性:ゲルマン民族
ウィーンを旅した経験があります。街には美しい歴史的建造物にあふれ、見どころがつきない。クラッシック音楽好きなら人生で一度は訪れるべき国。ウィーンについた瞬間から、国の裕福さを感じました。
⑨アイルランド
アイルランド人の国民性ステレオタイプは、赤い髪とカトリック教徒の多い国、ビールとウィスキーが大好きな大酒飲みの人びと!というイメージ。
アイルランド人はイギリスからの搾取の歴史とカトリック教徒解放の戦いのため、非常に宗教的なイメージで捉えられています。
また音楽の国、アイリッシュダンスの国としても有名。
アイルランドの民族性:ケルト民族
アイルランドの首都、ダブリンを旅したことがあります。私のイメージは「イギリス料理とにてる!」、「アイリッシュダンスすご」、「ギネスの国」、「バイキングの歴史」、そして「緑ゆたかな国」です。
⑩ポルトガルの国民性
ポルトガル人の国民性ステレオタイプは、ぐうたらでロマンチック、穏やかで優しい、というイメージもあります。
ポルトガルに限らず、南ヨーロッパのイメージはだいたい「怠け者」。これはあたたかい気候やシエスタ(昼寝)をする習慣からとらわれるイメージ。
また「ファド」(ポルトガルの演歌みたいな)を愛する人々といわれています。
日本との関係も深く、カステラやてんぷらはポルトガル由来です。
ポルトガルの民族性:多民族混血国家で、イベリア人やケルト人、ラテン民族などさまざまな国の民族の混血した民族
日本人がポルトガルを旅すると、ファンになって帰ってくる人が多い。観光のみどころはもちろん、食事のおいしさと(特に海鮮)、物価の安さ、人々の親しみやすさに刺激をうけるようです。
⑪スペインの国民性
スペイン人の国民性ステレオタイプは、お祭り好きでマッチョの男性が多い怠け者の国!
やはり午後にはシエスタ(昼寝)が、夜には長いディナーパーティー。
またスペインの人々は情熱的で大声が特徴だと言われています。
ヨーロッパ人からみると女性のフラメンコ、男性のマタドールのイメージ、また田舎者のような印象も与えています。
スペインの民族性:ラテン民族
スペイン人は、よくしゃべる人が多い。しかもとっても楽しそうに。手作り料理のレパートリーも多く、料理を楽しんでいるイメージがあります。スペインからイギリスに仕事に来ている人は多いです。
⑫ギリシャの国民性
ギリシャ人の国民性ステレオタイプは、楽観的で、同性愛者が多い、金銭的に困っているイメージ。。
2008年のギリシャ財政危機危機の後、ヨーロッパ人は特に彼らの経済状況がステレオタイプになりました。
また騒々しく、ゴシップ好き、そして愛煙家が多い、とうイメージもあります。
トルコと仲がわるく、2020年にはトルコにとどまっていたシリア難民を開放し、大量の難民がギリシャへ押し寄せました。
ギリシャの民族性:ラテン系、スラブ系、トルコ系その他の民族の混血が多いといわれる
ギリシャはラテン系、スラブ系、トルコ系その他の民族の混血が多いといわれます。
ギリシャ人のクラスメイトは、いつもクラスを明るくしてくれるムードメーカーでした♪
⑬アイスランドの国民性
アイスランド人の国民性ステレオタイプは、真面目でフレンドリーな人々。
アイスランドの人口は約35万人と非常に少ないため、「全員が顔見知り」などと言われています。
外見的には、アイスランド人の男性は世界一強く、女性は世界一美しい、という北欧的美男美女が多いイメージがあります。
人は柔軟性があり、自然災害から回復する精神的な強さももっているといわれています。
アイスランドの民族性:ゲルマン系ノルマン人(ノルウェーからの移民)
アイスランド体験者の話によると「必ず行くべき」という意見多し。ただ物価の高さは想像以上とのことです。
⑭ノルウェーの国民性
ノルウェー人の国民性ステレオタイプは、愛国心にあふれたシャイで素朴な人々。
ヨーロッパの他の地域では、ノルウェー人は裕福で時間を守る、また合理的な考えをしていてプロテスタントの国であり、素晴らしい福祉国家を持っているとみられています。
身体的な特徴は、男女とも身長が高く、美男美女が多いといわれています。
ノルウェーの民族性:ノルウェー人、サメー人の国
⑮スェーデンの国民性
スェーデン人の国民性ステレオタイプは、背が高くスリムで、碧眼の美男美女、教育レベルが高いというイメージがあるようです。
自立心の高い個人主義が多く、男女平等、高度な社会福祉と見なされています。
スウェーデンは男女平等がすすんだ国で、特に子供のいる女性が仕事をしやすいという認識もあります。逆に寒くて暗いこの国は鬱がおおいというイメージも。
スウェーデンの民族性:スウェーデン人、サメ-人
IKEAだけでなく、ボルボやH&Mなどグローバル企業を多く輩出している国でもあります。
⑯フィンランドの国民性
フィンランド人の国民性ステレオタイプは、気持ちがやさしく、シャイなたんぱくな人々。。
男性はウォッカと口ひげ、シャイで、森の中にすむ田舎もん、、というイメージもあるようです。
世界幸福度ランキングでは5年連読第一位(2022年現在)!これはスゴイですよね。
また、両親の家に暮らし、ブラックメタル(べヴィ・メタルの一種)やゲーム(アングリーバードなど)も大好きと言われています。
フィンランドの民族性:フィン人(スオミ人)
「フィンランドは日本との共通点が多い」と言われています。例えば、「家の中で靴を脱ぐ」、「控えめ」、「時間を守る」など!
書籍『マッティは今日も憂鬱』で、「あ、これ日本もあるある」と感じるはず♪
⑰デンマークの国民性
デンマーク人の国民性ステレオタイプは、環境保護主義の世界一幸福なひとびと。
世界幸福度ランキングで何度もトップに君臨するしあわせな国民。
人々はおおらかで、リラックスしていて、ユーモアがあると言われています。逆に討論好きで自立心がつよく天気の文句をいっているというイメージも。
デンマークの民族性:ゲルマン系デンマーク人
デンマークを旅しましたが、いろんな意味で「すごい国」だと感じました。街をいきかう人々は金髪碧眼のまさに北欧人。24時間5分ごとというデジタル化された交通システム。国の「裕福」さを感じます。
⑱チェコの国民性
チェコ人の国民性ステレオタイプは、美しい女性と浪費家たち。
チェコの女性は美しく、男性は口ひげを生やしているイメージがあるようです。また親しくなると親切だけど、それ以前はシャイで愛想がない、とも。
有名なのが、チェコビール、クリスタル産業、木のおもちゃと絵本です。
チェコの民族性:西スラブ系民族とその他民族の混血
チェコの首都、プラハ歴史地区の世界遺産っぷりがすごかった!圧巻のプラハ城、ヨーロッパでもっとも古い都市です。人々はとってもぶっきらぼうでした。
⑲ポーランドの国民性
ポーランド人の国民性ステレオタイプは、敬虔なカトリック信者、真面目なハードワーカー。
イギリスにも移民の多いポーランド人ですが、一様に彼らの仕事は信頼できます。
まじめで誠実な人が多い印象。またウォッカをよく飲み、愛国心が強く、家族をとても大切にすることでも有名。
ポーランドは「ショパン」の出身地、音楽に興味のある人が訪れたい国の一つです。
ポーランドの民族性:西スラブ系民族
個人的な意見として、ポーランド人と日本人は気があうし、食事も日本人好みのものがおおい♪
私はイギリスで、ソーセージ、ハム、ケフィア、パン、餃子(ピエロギ)をポーリッシュショップで入手してます。
⑳ウクライナの国民性
ウクライナ人の国民性ステレオタイプは、愛国心が強い。
まじめで討論好きだというイメージもあるようです。
現在はロシア・ウクライナ戦争のためヨーロッパ各国にウクライナからの難民を受け入れています。ウクライナ人の悪い噂はほとんど耳にしません。
ウクライナの民族性:東スラブ系民族
イギリスに避難したウクライナ人の知り合いが数名いますが、みな真面目であたかい人柄、英語話者も多いです。漫画ずきも多い!わたしが出会ったウクライナの方は「戦争がおさまったら自国へ帰る」という人が多いです。
㉑ルーマニアの国民性
ルーマニア人の国民性ステレオタイプは、家族を大切にし、ユーモアがあって、カトリック教徒が多い、というイメージ。
そして、ドラキュラ伯爵の吸血鬼のイメージも。
しかし近年は、ヨーロッパ中でルーマニアからの出稼ぎジプシー(ロマ民族)が増え、あまりいい感情は持っていない国もあります。
ルーマニアの民族性:ラテン系民族
また、ルーマニアの首都ブカレストと、ハンガリーのブダペストを混同する人も多い。
㉒ハンガリーの国民性
ハンガリー人の国民性ステレオタイプは、自己中心的なところもある、自分の故郷を愛する人々。
自己中心といっても、礼儀正しく列にきちんと並ぶ国民性でもあります。
不平が多く、ネガティブな思考の持ち主が多いイメージがありますが、実際はやさしく子育てしやすいお国柄だそう。
ハンガリーの民族性:アジア系騎馬民族(マジャル人)と他の国との混血
ハンガリーを旅したことがありますが、首都のブダペストに到着したとたんに「国の貧しさ」を感じてしまいました。
観光は「ブダ城」、「漁夫の砦」、「温泉」など素晴らしく、料理もおいしかったです
㉓ブルガリアの国民性
ブルガリア人の国民性ステレオタイプは、攻撃的なマッチョという反面、穏やかで勤勉ともいわれてます。
ヨーグルト、トマト、キュウリ、山羊のチーズがないと行きていけない!という固定観念も。
ブルガリアの民族性:南スラブ系とその他の民族の混血。元モンゴル系が白人化した歴史をもっています
日本のブルガリアのイメージは、「ヨーグルト」、そして元大相撲力士の「琴欧洲」ではないでしょうか?実は相撲だけでなく剣道や空手、漫画やアニメが人気の 親日国だといわれています。
まとめ
以上、「日本人が知らないヨーロッパ23カ国の国民性とは?」について紹介しました。
ヨーロッパのそれぞれの国は、EU加盟国内の「移動の自由」があるため、簡単に国をまたいで仕事をしたり、出身国でない国で暮らすことができます。
よってこの「国民性のステレオタイプ」は一般的に噂されています。
もちろんステレオタイプは誤った先入観をうえつける恐れもあるため、固定観念で人を判断するべきではありませんよね。
しかし、この「国民性」…私自身の経験をとおして考えてみても「あたってる部分も多いかも」と感じます。
英国首相、チャーチルの言葉で国民性をあらわす面白い発言があったので紹介します。
- イングランドでは、禁止されているものを除き、すべてが許可されています。
- ドイツでは、許可されているものを除き、すべてが禁止されています。
- フランスでは、禁止されていることさえ すべてが許可されています。
- ロシアでは、許可されているものすべてが禁止されています。
ヨーロッパに興味があるなら、この記事も面白いはず!
▼参考になる本「ヨーロッパの歴史・超約」
英国南西部デボンのエクセターよりお届けしました。
この記事がきっかけとなり、ヨーロッパに興味をもつ人がいればうれしいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。Byアルノ